2020.02.25|仮想通貨の損益計算/確定申告:仮想通貨取引と損益通算できる雑所得とは?

仮想通貨取引と損益通算できる雑所得 / Miscellaneous income

仮想通貨取引による所得(雑所得の場合)は、雑所得の損失とのみ相殺可能です。
但し、雑所得でも、国内FX取引のように申告分離課税が適用される取引との損益通算はできません



損益通算とは

損益通算とは、利益と損失を相殺する事を言います。
課税所得が減少するため、納税額も減少させる効果がありますが、損益通算できる所得には制限があります

例えば、給与所得を得ているサラリーマンが副業を手掛け、副業の事業所得がマイナスになった場合、給与所得と事業所得を損益通算する事により、源泉徴収で納税済の税金の還付を受ける事ができます。

一方、個人が行う仮想通貨取引は、基本的に雑所得に分類されるため、損益通算は雑所得内でのみ可能で、給与所得や譲渡所得など他の区分の所得とぶつける事はできません。

仮想通貨取引が事業認定された場合、事業所得となるため、取扱いが異なりますが、例外的なケースでしょう。


損益通算が可能な雑所得

雑所得とは、給与所得、不動産所得、譲渡所得等、他の9つの所得区分に入らない所得を言います。

例えば、FX取引で得た利益、外貨預金の為替差益、ソーシャルレンディングの分配金、更には公的年金なども雑所得に分類されます。

雑所得内であれば原則的に損益通算できるため、仮想通貨取引で生じた利益を他の雑所得の損失とぶつける、又は仮想通貨取引で生じた損失を他の雑所得の利益と損益通算する事により、納税額を減らすことができます。

例えば、ビットコイン取引で生じた利益とXRP取引で生じた損失はもちろん相殺可能です。

また、仮想通貨取引で生じた損失をソーシャルレーディングの分配金と損益通算する事も可能です。

従ってソーシャルレーディングの分配金にかかる税金が、源泉徴収されている(税金が引かれた分配金を受け取った)場合、確定申告により税金の還付を受けられる事がありますので、よく確認しましょう。


雑所得内の損益通算対象外取引

雑所得の中にも仮想通貨取引で生じた雑所得と、損益通算ができない取引もあります。具体的には、分離課税が適用される雑所得は、損益通算の対象外です。

例えば、国内FX取引に係る決済損益やスワップ金利は、申告分離課税が適用される取引であり、仮想通貨取引の損益と相殺する事はできません。
また、先物取引についても分離課税が適用されている場合、同様に損益通算できません。

一方、同じように外国為替に絡んだ取引でも、外貨預金で生じた為替差損益は総合課税なので、仮想通貨取引との損益通算が可能です(但し、外貨預金の利息は、利子所得のため、雑所得の損失とは損益通算できません)。

更にFX取引でも海外FX取引では分離課税が適用されず、損益通算が可能なケースがあります。

とてもややこしい損益通算ですが、納税額を減らせたり、納付済の税金の還付を受けられる事もあるので、該当しそうな方は是非確認してみて下さい。


■監修

本記事は税理士法人GLADZの野口代表社員の監修を受けています。

税理士法人GLADZの野口代表社員

暗号資産(仮想通貨)投資を行う上で、ハードルとなる税務周りの問題の解決をパートナーのコインタックス株式会社と行っている。
確定申告サポートから、税務調査や暗号資産の相続に至るまで幅広いサービスを提供。


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