
ビットコインは値動きが大きい資産として知られており、価格変動を予測しながら取引することに難しさを感じる方も少なくありません。こうした特徴を踏まえて、売買のタイミングを細かく狙うのではなく、中長期で保有し続ける「ほったらかし投資」という考え方があります。日々の値動きに一喜一憂せず、時間を味方につけたい人に向いている投資手法の一つと言えるでしょう。この記事では、「ほったらかし投資」の概要やメリット・デメリット、実践する際のポイントをわかりやすく解説していきます。
目次 |
ビットコインのほったらかし投資とは
ビットコインの「ほったらかし投資」とは、短期的な値動きに合わせて頻繁に売買を行うのではなく、一定期間にわたり保有し続ける投資スタイルを指します。価格の上げ下げを細かく予測して利益を狙うのではなく、中長期的な成長や市場全体の動向に着目する考え方です。
一度購入した後は短期的な値動きに一喜一憂せずに、まさに「ほったらかし」にしておく状態をイメージするとよいでしょう。株式投資における長期保有に近い手法であり、購入や売却のタイミングを繰り返し判断する必要性が少ない点が特徴とされています。
ビットコインのほったらかし投資は有効?
ビットコインは価格変動が大きい一方で、長期的に見ると上昇と下落を繰り返しながら市場規模を拡大してきた側面があります。
そのため、今後も長期的にこの拡大傾向が続くと想定した場合、購入したビットコインを短期で売買せずに、そのまま保有し続ける方法も有効と考えられています。ただし、投資の成果は市場環境や期間に応じて変動するため、必ずしも安定した結果が保証されているわけではない点に注意しましょう。
ビットコインの動きとこれからの考え方

過去5年のビットコインの値動き(画像引用元:TradingView)
これまでのビットコイン価格は、激しい上昇と下落を繰り返しながらその水準を変化させてきました。取引所や市場参加者の増加、マイニング半減期の到来や各国での制度整備など、多くの要素が価格に影響を与えてきたとされています。
今後も同様に大きな価格変動が続く可能性がありますので、短期的な動きに一喜一憂するのではなく、自分自身の投資目的や許容できるリスクを踏まえながら投資と向き合う姿勢が重要と言えるでしょう。
ビットコインをほったらかし投資するメリット
ビットコインのほったらかし投資にはどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。
日々の価格変動に振り回されにくい
ビットコインは短期間で大きく価格が変動することがあります。
頻繁に売買を行う前提でビットコインを購入した場合、売買のタイミングを逃さないように値動きを細かく確認し続ける必要があるため、日常生活への負担が大きくなりがちです。
一方で「ほったらかし投資」では基本的に長期保有を前提とするため、短期的な上下動に対して過度な反応をする必要がありません。
結果的に価格変動のチェックや取引の頻度を落とすことができ、精神的にも時間的にもビットコイン価格に振り回されにくくなる点がメリットの一つと言えるでしょう。
感情的な売買を防げる
ビットコインの売買は大切なお金が絡むため、急激な価格変動時には感情に左右された取引を行ってしまいがちです。
特に価格が急落するシーンでは更に下がることへの不安から売り急いでしまったり、逆に急騰すると焦って購入してしまうなど、感情に左右された結果として高値掴みや安値売りをしてしまうケースも珍しくはありません。
「ほったらかし投資」ではあらかじめ長期保有を前提としておくことで、短期的な値動きによる衝動的な売買を抑えやすい傾向があります。
また、事前に売却時期や価格などの方針を決めておくことで、冷静に投資判断の一貫性を保ちやすくなることでしょう。
手数料や取引コストを抑えられる
短期的な売買を繰り返す場合、取引のたびに取引手数料やスプレッドなどのコストが発生することが一般的です。
これらのコストは取引回数が増えるほど蓄積していき、結果的に投資成果に影響を与えてしまうケースも少なくありません。
一方、「ほったらかし投資」ではビットコインの購入後長期にわたって保有を続けることから売買回数が比較的少なくなり、これらの取引コストを抑えやすいという特徴があります。
結果として、純粋な運用成果を確保しやすい傾向にあると言えるでしょう。
含み益の状態では課税されない
ビットコインの投資成果を考える上では、税金の問題も無視はできません。日本の税制では、ビットコインを売却して利益が確定した場合にその利益が所得として課税対象となります。
つまり、短期間で売買を繰り返すと売却の度に損益が発生して積みあがっていくことになるのです。
一方で、個人が一度購入したビットコインを保有しているだけの状態であれば、例え「含み益」が膨らんでいようとも課税は発生しません。
「ほったらかし投資」では税金の計算対象となる取引の頻度も少ないため、税金計算などの負担も軽くなりやすい傾向にあるのです。
時間と手間をかけずに運用できる
ビットコインの短期売買で利益を狙う場合、日々のチャート分析や市場ニュースの確認などに一定の時間を要します。
一方で「ほったらかし投資」は長期保有を前提とするため、日常的に相場を細かく監視する必要性は比較的低くなります。
そのため、仕事や日常の生活で忙しい人にとっては投資に割く時間を抑えやすく、生活に負担がかかりにくい点が大きな特徴と言えるでしょう。
なお、購入したビットコインを「完全に放置して何もしない」ことも可能ですが、あらかじめ売却水準を決めている場合などは、周期を決めて定期的に価格状況をチェックしたり、取引所の通知設定をしておくことが望ましいでしょう。
ビットコインをほったらかし投資するデメリット
一方で「ほったらかし投資」には注意すべきデメリットもあります。それぞれ見ていきましょう。
短期的に価格が下落する可能性がある
ビットコインは価格変動が大きい資産であるため、保有期間中に大きく価格が下落する可能性があります。
下落によって一時的に大きな含み損を抱えることは珍しくありませんし、必ず元の水準以上に価格が戻るという保証もない中で保有を続けるのは精神的に負担が大きくなる場合もあるでしょう。
長期的に保有を続けるためには短期的な調整局面を受け入れる必要がありますし、価格変動に対する自らの許容度をあらかじめ設定しておくことも大切です。
収益化までに時間がかかる
「ほったらかし投資」は中長期的な価格上昇を前提とする運用方法です。
ビットコインの価格動向は不確実性が高く、実際に利益を確定できるまでに数年単位の時間を要する場合があります。
そのため、短期間で成果を求める投資スタイルとは異なり、資金を長く拘束する可能性がある点も理解しておく必要があるでしょう。
投資は余剰資金の範囲内でのみ行うなど、長期的かつ計画的な資金管理が欠かせません。
取引所の破綻・ハッキングリスク
ビットコインを取引所に預けたまま保有する場合、取引所の経営破綻やハッキング被害などのリスクが存在する点に留意が必要です。
過去には国内外で大規模な流出事件が発生した事例もあり、事業者の対応によっては資産の一部または全額が戻らない可能性も否定できません。
信頼性の高い事業者を選ぶことはもちろん、長期保有するビットコインは自分自身で管理するウォレットに移動するなど、資産の保管方法についても十分に検討することが重要です。
秘密鍵紛失など自己管理リスク
ウォレットを利用してビットコインを自己管理する場合、秘密鍵やリカバリーフレーズを紛失すると、資産にアクセスできなくなる恐れがあります。
自己管理のウォレットは第三者が保管に全く関与しない仕組みであるため、管理責任はすべて利用者自身にあります。
秘密鍵などを絶対に紛失しないかつ漏洩しない保管方法やバックアップ体制について、慎重に検討する必要があるでしょう。
アクティブ運用より利益が出にくい場合がある
相場が大きく変動する局面や、価格が反復的に上下を繰り返すような相場環境では、積極的に短期売買を行うアクティブ運用の方が高い収益を上げられる場合があります。
「ほったらかし投資」は売買回数が少ない投資方法であるため、利益機会を掴み損ねるケースも少なくないのです。
どの投資手法がより高い成果につながるかは市場環境によって異なります。
「ほったらかし投資」が常に最善の方法であるとは限らない点に注意しましょう。
ビットコインを買って放置する投資方法
それでは、ビットコインで「ほったらかし投資」を行うにはどうしたらよいのでしょうか。代表的な方法を見ていきましょう。
一括購入して長期保有(ガチホ)
もっともシンプルな「ほったらかし投資」の形は、ビットコインを一括で購入してそのまま長期間保有する方法です。
一定額のビットコインを購入した後は短期的な価格変動に過度に反応せず、そのまま長期保有を続けます。
いわゆる「ガチホ」と呼ばれる投資手法であり、売買のタイミングを細かく判断する必要はありません。
ただし、これはあくまでも過去の傾向に基づいて今後の長期的な値上がりを期待する投資方法です。市場動向によっては損失が生じる可能性もある点に留意が必要です。
レンディングで利息収入を得る
保有しているビットコインをレンディングと呼ばれるサービスに貸し出すことで、継続的に賃借料などの収入を得る方法もあります。
近年では大手の国内取引所などもレンディングサービスを提供しているケースが増えており、購入したビットコインを売却せずに、保有したまま収益を目指せる点が特徴です。
ただし、レンディングは賃貸借契約の一種であるため、貸し出し先の信用リスクが存在する点には注意が必要です。
表面的な利回りだけで判断するのではなく、運営事業者の信頼性や契約条件を十分に確認することが非常に重要となります。
積立投資で時間分散する
ビットコインを一括で購入せずに、積立投資などで時期を分散して購入する方法も一般的です。
購入時期を分散させることで価格変動リスクの平準化が期待できます。
特に日本円建てで一定額を購入し続ける場合、価格が高い時には少量、安いときにはより多く購入することになるため、平均取得単価を抑えやすいとされています。
また、一括購入ではないため手元に多額の投資資金がない場合にも開始しやすい投資方法と言えるでしょう。
なお、ビットコインの投資方法や稼ぎ方については、下記の記事でもわかりやすく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。
ほったらかし投資を成功させるポイント
「ほったらかし投資」を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
長期利用を前提に選ぶ
「ほったらかし投資」は短期間で成果を求める手法ではなく、数年単位の長い時間をかけて運用することを前提としています。
そのため、取引所やウォレットの選定においても、長期的に利用できるかどうかを基準に判断することが大切です。
手数料の水準やサービスの安定性、運営体制などを確認し、継続的に安心して利用できる環境を整えることが重要です。
また、投資先としてビットコイン以外の銘柄を選ぶ場合も、その銘柄の長期的な持続性や成長性の観点で慎重に判断することをおすすめします。
生活資金と分けて管理する
安心して長期保有を続けるためには、投資資金と生活資金を明確に分けて管理することが不可欠です。
生活に必要な資金や、将来使う予定がある資金まで投資に回してしまうと、価格が下落した際に不本意な売却に至ってしまう可能性が高まります。
ビットコイン投資を行う際は必ず余裕資金の範囲内で行うことで、短期的な値動きに左右されにくい計画的な運用を続けやすくなることでしょう。
リスクを分散して考える
投資や資産運用を行う際には、特定の資産にリスクが集中しないよう配慮することが大切です。
例えば、すべての資金をビットコインのみに投じた場合、資産価値がビットコイン価格に大きく左右される状態になってしまいます。
こうした過度な集中を避けるには、仮想通貨の場合はビットコイン以外の銘柄を組み合わせる方法があります。
また、株式や投資信託など仮想通貨以外の資産と組み合わせることも選択肢の一つです。
自分なりのポートフォリオバランスを検討し、資産を分配することで価格変動リスクの分散を心がけましょう。
セキュリティを最優先にする
ビットコインはデジタル資産であるため、資産の安全に守るためにはセキュリティ対策が欠かせません。
例えば、取引所を利用する際は二段階認証の設定や強固なパスワードを使用するほか、フィッシング詐欺への注意など、基本的な対策を徹底する必要があります。
また自己管理型ウォレットを利用する場合は、秘密鍵やリカバリーフレーズをオフラインで管理するなど、第三者に知られないように十分配慮することが重要です。
相場と資産を定期確認する
「ほったらかし投資」といっても、継続的な目配りは欠かせません。
必ずしも頻繁に相場をチェックする必要はありませんが、相場環境や自身の資産状況は定期的に確認することをおすすめします。
特にレンディング報酬が発生する場合などは、売却取引を行っていなくとも所得が発生し、税金計算や確定申告が必要になるケースがあります。
税制の動向なども投資の成果や管理に影響を与える可能性があるため、定期的にチェックするとよいでしょう。
まとめ
「ほったらかし投資」は短期売買と比較して取引や税金計算などの負担が軽くなる傾向にありますが、管理負担がゼロになるわけではありません。
売却取引を行った場合や、レンディング報酬などを受け取った場合は必ず損益を計算し、必要に応じて確定申告や納税を行わなければなりません。
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