
現在、世界には数千万種類以上の仮想通貨(暗号資産)が発行されており、それぞれ目的や仕組み、特徴が異なります。
この記事では仮想通貨の代表的な銘柄を整理しながら、それぞれの違いや特徴についてわかりやすく解説します。
これから仮想通貨を始めたい初心者の方も、ぜひ参考にしてみてください。
仮想通貨(暗号資産)の種類はいくつある?
仮想通貨(暗号資産)の種類は年々増加しており、価格追跡サイトCoinMarketCapのデータによれば、2026年3月1日時点では3,600万種類以上の銘柄が登録されています。
ただしこの中には流動性が低い、もしくは全く無いような銘柄も多く含まれており、実際に取引所で取引可能な銘柄数との間には大きな差があります。
例えば、世界最大級の取扱銘柄数で知られる仮想通貨取引所MEXCでは2026年3月1日時点で約2,000種類の仮想通貨の現物取引が可能です。
一方、日本国内では投資家保護の観点から流動性や安全性に対する厳しい審査があるため、国内取引所で取引できる銘柄数は100種類程度に留まります。
このように世界全体では膨大な数の仮想通貨が存在するものの、「仮想通貨の種類」を厳格に定義する基準はありません。
それでも日々新しい仮想通貨が誕生しており、市場における銘柄数も増え続けています。
だからこそ、仮想通貨を理解するうえでは「数」そのものよりも「どのような特徴を持つ銘柄なのか」という視点が重要になります。
【目的別】仮想通貨(暗号資産)の種類
仮想通貨(暗号資産)には用途や規模、位置づけなどによっていくつかの分類が存在します。代表的な分類方法について見ていきましょう。
仮想通貨(暗号資産)とは?安全に投資するためのヒントを解説
ビットコイン・アルトコイン
仮想通貨は大きく「ビットコイン」と「アルトコイン」に分けられます。
ビットコイン(BTC)は2009年に誕生した最初の仮想通貨で、ブロックチェーンを活用した決済手段として設計されました。現在も時価総額・知名度ともに最大規模を誇る銘柄です。
一方、ビットコイン(BTC)以外の銘柄は総称して「アルトコイン」と呼ばれます。代表例には、スマートコントラクト機能を持つイーサリアム(ETH)、国際送金用途を想定したエックスアールピー(XRP)、高速処理を特徴とするソラナ(SOL)などがあります。
アルトコインもブロックチェーン技術を基盤としている点は共通していますが、用途や設計思想は多岐にわたります。決済特化型やプラットフォーム型など、目的に応じて機能が大きく異なる点が特徴です。
用途別の種類
仮想通貨は用途別に分類することができます。
まず「決済系通貨」は、送金や支払いを主な目的とする銘柄です。代表例はビットコインやエックスアールピー(XRP)などが挙げられます。
次に「プラットフォーム系通貨」は、ブロックチェーン上でアプリケーションを動かす基盤となる銘柄です。
イーサリアムネットワークにおけるイーサリアム(ETH)や、カルダノネットワークにおけるエイダ(ADA)などが代表例で、DeFi(分散型金融)やNFTなど多様なサービスに活用されています。
また、価格を米ドルや日本円などの法定通貨や、ゴールドやシルバーなどのコモディティに連動させた「ステーブルコイン」もあります。日本の法律上、一部のステーブルコインは仮想通貨とは異なる枠組みに位置づけられているものの、技術的にはブロックチェーンを基盤としている点で共通しています。
米ドルに連動するステーブルコインは海外では仮想通貨取引所で広く取引されており、代表的な銘柄としてUSDCなどが知られていますが、国内でも一部の取引所で取り扱いが始まっています。
時価総額や規模別の種類
仮想通貨は時価総額によっても分類されます。
時価総額で上位に位置する「大型銘柄」は、市場参加者が多く流動性が高い傾向にあります。
市場環境によって順位は変動しますが、ビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)、エックスアールピー(XRP)などは長年にわたり上位圏を維持している代表的な銘柄です。
一方、時価総額ランキングでおおむね上位数十〜100位前後に位置するような銘柄は「中型銘柄」と呼ばれることがあります。
成長余地が期待される一方で価格変動も比較的大きく、順位の入れ替わりが多い点が特徴です。
さらに小型銘柄になると流動性が低くなりやすく、値動きも激しくなる傾向があります。
一般的に、仮想通貨の規模が小さいほどハイリスク・ハイリターンになりやすい点は理解しておく必要があるでしょう。
コンセンサスアルゴリズムごとの種類
仮想通貨は、取引を承認する仕組み(コンセンサスアルゴリズム)によっても分類できます。
代表的なのが「PoW(Proof of Work)」と「PoS(Proof of Stake)」です。
PoWは計算作業によって取引を承認する仕組みで、ビットコインが採用している仕組みとして知られています。
一方、PoSは暗号資産をステーク(預け入れ)した参加者が各ネットワークのルールに基づいてブロック提案・検証に参加する方式です。イーサリアムやカルダノ、ソラナなどが採用しています。
PoWは計算処理に多くの電力を必要とするのに対し、PoSは比較的消費電力が抑えられる仕組みとされています。
そのため、近年はPoSやその派生技術を基盤とするブロックチェーンが増えてきています。
仮想通貨(暗号資産)の人気銘柄10選
ここでは、仮想通貨(暗号資産)の中から代表的な10銘柄について解説します。
| 銘柄 | ティッカー | 時価総額* | コンセンサス | 主な用途 | 国内取引所 |
| ビットコイン | BTC | 約220兆円 | PoW | 投資・決済 | ◯ |
| イーサリアム | ETH | 約39兆円 | PoS | DeFi・NFT | ◯ |
| テザー | USDT | 約29兆円 | ー | 待機資金・基軸通貨 | ✕ |
| エックスアールピー | XRP | 約13兆円 | 独自 | 国際送金 | ◯ |
| ソラナ | SOL | 約7兆円 | PoS系 | DeFi・NFT | ◯ |
| ドージコイン | DOGE | 約2.1兆円 | PoW | 投資・コミュニティ | ◯ |
| カルダノ | ADA | 約1.2兆円 | PoS | DeFi・スマートコントラクト | ◯ |
| ビットコインキャッシュ | BCH | 約7,000億円 | PoW | 決済・送金 | ◯ |
| ライトコイン | LTC | 約5,000億円 | PoW | 決済・送金 | ◯ |
| イーサリアムクラシック | ETC | 約3,000億円 | PoW | スマートコントラクト | ◯ |
*CoinMarketCap参照。2026年3月12日時点。
ビットコイン(BTC)
ビットコイン(BTC)は2009年に誕生した最初の仮想通貨で、中央管理者を持たない分散型ネットワークとして設計されました。
コンセンサスアルゴリズムはPoW方式で、発行上限は2,100万枚と定められています。
主に投資対象や決済などに利用され、価値保存の手段として「デジタルゴールド」と呼ばれることもあります。
時価総額・知名度ともに最大規模で取引量が多く、他の仮想通貨に比べて価格形成が比較的安定しやすい点が評価されています。
国内取引所のほぼ全てで取り扱いがあり、流動性が高く情報も豊富なため、初めて仮想通貨を購入する人に選ばれやすい傾向があります。
イーサリアム(ETH)
イーサリアム(ETH)は2015年に登場したプラットフォーム型の仮想通貨で、ブロックチェーン上で分散型アプリケーションを構築できるスマートコントラクト機能を備えている点が大きな特徴です。
なお、厳密にはイーサリアムはネットワーク名称であり、その上で利用される通貨がETH(イーサ)と呼ばれます。
当初はPoWを採用していましたが、2022年にPoSへ移行しました。
DeFi(分散型金融)やNFTなど幅広い分野の基盤として利用され、時価総額はビットコインに次ぐ規模を維持しています。
国内取引所のほぼ全てで取り扱いがあるほか、用途が幅広く開発も活発なことから、ビットコインと並んで選ばれやすい銘柄となっています。
ソラナ(SOL)
ソラナ(SOL)は2020年に本格始動したプラットフォーム型の仮想通貨で、高速処理と比較的低い手数料を重視して設計されています。
なお、ソラナはブロックチェーンの名称で、SOLはそのネットワーク上で利用される通貨単位です。
コンセンサスはPoSを基盤としつつ独自技術を組み合わせている点が特徴です。
NFTやDApps(分散型アプリケーション)分野で活用が広がっており、送金などの処理速度の速さが評価されています。
近年はソラナネットワークを採用するプロジェクトが増えており、成長性に注目する投資家から関心を集めている銘柄と言えます。
ビットコインキャッシュ(BCH)
ビットコインキャッシュ(BCH)は2017年にビットコインから分岐して誕生した仮想通貨で、決済利用の拡大を目的に設計されました。
ビットコインと同様にPoW方式を採用し、取引処理能力の向上を図るためブロックサイズを拡大している点が特徴です。
送金手数料の低さや処理速度が評価され、決済用途を重視する利用者から支持を得ています。
国内の主要取引所でも取り扱いがあり、日常的な送金利用を意識する層から選ばれやすい銘柄です。
ライトコイン(LTC)
ライトコイン(LTC)は2011年に登場した仮想通貨で、ビットコインの技術を基に改良を加えて開発されました。
コンセンサスアルゴリズムにはPoW方式を採用し、ビットコインよりも取引承認時間を短縮する設計が特徴です。
少額決済や送金用途での利用を想定しており、長年にわたり市場で取引されてきた実績があります。
時価総額は中位圏に位置することが多く、国内の主要取引所でも取り扱われており、比較的歴史のあるアルトコインとして一定の支持を維持しています。
カルダノ (ADA)
カルダノ(ADA)は2017年に始動したプラットフォーム型の仮想通貨です。
なお、厳密にはカルダノはブロックチェーンの名称で、エイダ(ADA)がそのネットワーク上で利用される通貨単位です。
学術的研究を基に開発が進められている点が特徴で、コンセンサスアルゴリズムにはPoSを採用しています。
スマートコントラクト機能を備え、分散型アプリケーションの基盤として活用されています。
国内の取引所でも取り扱いが増えており、技術的な将来性を評価する層に注目されている銘柄です。
テザー(USDT)
テザー(USDT)はアメリカの法定通貨であるドルに価値を連動させることを目的としたステーブルコインです。
発行体であるテザー社が準備資産を保有することで価格の安定を図る設計となっています。
価格変動が比較的小さいことから、売買の待機資金や海外取引所での基軸通貨として世界で広く利用されています。
国内取引所での取扱いはまだありませんが、海外では流通量の多い代表的なステーブルコインです。
イーサリアムクラシック(ETC)
イーサリアムクラシック(ETC)は2016年にイーサリアムから分岐して誕生した仮想通貨です。
分岐前の仕様を引き継ぎ、コンセンサスアルゴリズムにはPoWを採用しています。
スマートコントラクト機能を備えつつ、ブロックチェーンの不変性など当初の思想を重視するプロジェクトとして知られています。分岐から長い年月が経過した現在では、イーサリアムとは別の独立した銘柄として取引されています。
国内でも複数の取引所で取り扱いがあり、日本円で購入できるアルトコインの一つです。
エックスアールピー(XRP)
エックスアールピー(XRP)は、国際送金の効率化を目指す「Ripple(リップル)」社のプロジェクトで活用されている仮想通貨です。
独自の合意形成アルゴリズムを採用し、比較的高速かつ低コストでの送金処理を目指しています。
金融機関との連携を想定した設計が特徴で、長年時価総額上位に位置しています。
国内の取引所でも広く取り扱われており、日本円建てで購入しやすい主要銘柄の一つです。
送金用途に特化した設計から、実用性を重視する投資家に選ばれています。
ドージコイン(DOGE)
ドージコイン(DOGE)は2013年に誕生した仮想通貨で、インターネットミームをきっかけに開発された「ミームコイン」の一種です。
コンセンサスアルゴリズムにはPoW方式を採用しており、比較的シンプルな設計が特徴です。
コミュニティの支持を背景に知名度が高まり、過去にはアメリカの実業家イーロン・マスク氏が言及したことで価格が大きく変動する局面も見られました。そのため、価格変動の大きさに注目する投資家から関心を集めています。
国内でも複数の取引所で取り扱いがあり、日本円で購入できる代表的なミームコインの一つです。
【初心者向け】仮想通貨(暗号資産)の選び方
仮想通貨(暗号資産)には数多くの銘柄がありますが、初心者はどのような基準で選べばよいのでしょうか。ここでは代表的な選び方のポイントを解説します。
時価総額が大きい銘柄を選ぶ
初心者が投資する銘柄を選ぶ際は、その銘柄の時価総額が重要な判断材料となります。
時価総額とは、仮想通貨の価格に発行枚数を掛け合わせた市場全体の評価額のことです。つまり、その銘柄が市場からどれほどの価値を認められているかを示す指標といえます。
一般的に時価総額が大きい銘柄は市場参加者が多く、情報も豊富で、突発的な売買による価格変動の影響を受けにくい傾向があります。
もちろん価格変動リスクがなくなるわけではありませんが、初心者が投資を行う際はまずは規模の大きい銘柄から検討するのが無難でしょう。
取引量が多く流動性の高い銘柄を選ぶ
取引量の多さも、重要な判断材料の一つです。
取引量とは、一定期間内にどれだけ売買が行われたかを示す数値です。取引量が多い銘柄は「流動性」が高く、売りたいときに希望価格で約定しやすいといった傾向があります。
一方、取引量が少ない銘柄は注文が薄く、少しの取引でも価格が大きく動いてしまうことがあります。また、急落局面では思うように売却できないリスクもあります。
そのため、仮想通貨の購入を検討する際は時価総額だけでなく取引量も確認し、売買が活発に行われている銘柄を選ぶことが重要です。
用途や将来性が明確な銘柄を選ぶ
仮想通貨は単なる投機対象としてではなく、それぞれに設計目的や活用分野があります。
投資を行う際は、決済、国際送金、スマートコントラクト、DeFi(分散型金融)など、それぞれの銘柄がどのような用途を想定して開発されているのかを確認することが重要です。
用途が明確な銘柄は、実需や開発の進展に支えられて価値が評価されやすい傾向があります。
一方で、目的が曖昧な銘柄は価格変動が話題や思惑に左右されやすい点に注意が必要です。
将来性を判断する際は、プロジェクトの公式サイトなどを参照し、開発状況や利用事例、提携動向などもあわせて確認するとよいでしょう。
国内取引所で取り扱いがある銘柄を選ぶ
国内取引所で取り扱いがある銘柄であるかどうかも、その銘柄を評価するうえで一定の判断材料となります。
日本国内の暗号資産交換業者は金融庁への登録が義務付けられており、取り扱い銘柄についても所定の審査や届出手続きが行われています。
流動性や発行体の情報開示体制などが確認されたうえで上場するため、一定のチェックを経ている点は一つの安心材料といえるでしょう。
もっとも、国内取引所で取り扱われているからといって価格変動リスクがなくなるわけではありません。
あくまで参考材料の一つとして位置づけ、他の要素とあわせて総合的に判断することが大切です。
ステーキングに対応している銘柄を選ぶ
ステーキングに対応している銘柄を選ぶことで、保有している仮想通貨から利益を得られる可能性があります。
ステーキングとは、対象となる仮想通貨を保有し、ネットワークの運営に参加することで報酬を得る仕組みです。主にPoS(Proof of Stake)を採用する銘柄で利用できます。
近年は国内取引所でもステーキングサービスを提供する事業者が増えており、取引所に対象銘柄を預けているだけで定期的に報酬を受け取れるケースもあります。
ただし、ステーキング中も価格変動リスクがある点に変わりはありません。表面的な利回りだけで判断せず、リスクや自分自身の運用方針を踏まえて検討することが重要です。
まとめ
仮想通貨(暗号資産)には多様な種類があり、それぞれ特徴やリスクが異なります。
取引を行う際は、自分自身の投資目的や資産状況などを踏まえて余剰資金の範囲内で行うようにしましょう。
なお、仮想通貨取引で一定以上の利益を得た場合は、損益計算を通じて所得を算出し、確定申告を行って税金を納める必要があります。
「クリプタクト」であれば、取引所の取引履歴データを取り込むことで確定申告に使える損益を自動算出することができます。ぜひこの機会にお試しください。




