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イールドファーミングとは何か?事例やリスクをポイント解説

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イールドファーミングとは

イールドファーミングとは、仮想通貨をDeFi(分散型金融)サービスに預け入れることで、流動性を提供するインセンティブとして利息や手数料などが受け取れる仕組みのことをいいます。「イールド」には利回り、「ファーミング」には耕す・収穫という意味があります。

イールドファーミングの大きな特徴のひとつに「流動性マイニング」があります。流動性マイニングとは、仮想通貨を預け入れるインセンティブとして利息などの利益を得られるうえに、新しい仮想通貨も得られることをいいます。この流動性マイニングにより、従来よりも高い利回りが期待できるようになり、ユーザー数の増加につながっているのです。

イールドファーミングを提供するDeFiの事例

イールドファーミングを行う際はDeFiサービスを利用する必要があります。現在さまざまなDeFiサービスがありますが、その中でも代表的なDeFiを紹介します。

Uniswap

UniswapはDeFiを代表する分散型取引所(DEX)のひとつで、取引数が多く信頼性が高いDEXです。イーサリアムのブロックチェーン上で1,500種を超える仮想通貨の取り扱いを展開しています。システム上では、専用の仮想通貨「UNI」を獲得することも可能です。

Compound Finance

Compound Financeは、イーサリアムのブロックチェーン上に構築されたシステムで、仮想通貨を貸し出すことで利息などの利益を受け取れるレンディングサービスです。仮想通貨を貸し出したユーザーは、利息と専用の仮想通貨「COMP」を獲得できたり、他の仮想通貨を借りたりすることもできます。

Curve Finance

Curve Financeは、2020年8月から正式にサービスを開始したDEXで、主要なDeFiサービスのひとつとされています。Curve Financeでは専用の仮想通貨「CRV」を獲得することが可能で、CRVをステークするとガバナンス投票に参加することが可能となります。

イールドファーミングのリスク

イールドファーミングのリスクについても理解しておくことが大切です。イールドファーミングには主に以下のようなリスクがあります。

【変動損失リスク】
変動損失とは、プールに入れた(=預け入れた)仮想通貨の価値が価格変動によって減少してしまうリスクのことをいいます。よくある例でいうと、仮想通貨を自分でホールドしていた方が、プールに入れるよりも利益が得られていたというケースです。

価格変動を完全に読み切ることは大変難易度が高いため、大きな変動損失を被ってしまう可能性は少なくありません。仮想通貨の特性をよく調べ、変動幅のリスクを理解して選択するなどの対策が必要です。

【DeFiに根ざす潜在的なリスク】
DeFiシステムの脆弱性に関するリスクについても注意しなくてはなりません。第一に、Defiシステムにはプログラムにバグが生じる可能性があります。これはDeFi固有の問題というよりコードに根ざすサービス全般に潜在する問題だといえます。第二に、分散化が十分ではないDeFiシステムにおいては、一元管理のキーが盗まれ悪用されてしまうリスクがあるという脆弱性があります。こうしたDeFiの脆弱性が悪用された事例として、過去には、2016年にシステム上のバグを悪用して約360万ETH(約52億円)が盗まれた「The DAO事件 」や、2020年8月にOpynで371,260 USDC(約4000万円)が盗まれた事件が起きています。

まとめ

イールドファーミングは、保有している仮想通貨で新たに報酬を生み出す方法で、実際に取引を行う際にはDeFiサービスを利用する必要があります。DeFiサービスにはいくつか種類がありますので、それぞれの特徴を理解したうえで選択すると良いでしょう。
また、イールドファーミングにはリスクも存在するため、十分に理解したうえで取り組むことが大切です。

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