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ビットコインをはじめとする仮想通貨(暗号資産)は、株式や投資信託などと比較して価格変動が大きい傾向にあります。

そのため、特に下落局面においては下落要因やその後の展開が気になる方も多いのではないでしょうか。

この記事では、仮想通貨が下落する主な要因や過去の代表的な暴落事例を整理するとともに、下落時の対処法や判断基準、さらに税金や確定申告のポイントなどについてわかりやすく解説していきます。

どのような局面でも冷静に判断するための、基本知識としてご活用ください。

目次

  1. 仮想通貨(ビットコイン)が下落する主な要因
  2. 仮想通貨(ビットコイン)暴落の代表事例
  3. 仮想通貨(ビットコイン)が下落したときの対処法
  4. 仮想通貨(ビットコイン)下落時の判断基準と買い時の考え方
  5. 仮想通貨(ビットコイン)暴落時でも利益を狙う方法
  6. 仮想通貨の価格が下がったときの税金と確定申告
  7. まとめ

仮想通貨(ビットコイン)が下落する主な要因

仮想通貨の価格下落には複数の要因が関係しています。

具体的に見ていきましょう。

各国政府当局による規制強化

各国政府や金融当局による規制強化は、時として仮想通貨市場に大きな影響を与える場合があります。

例えば取引所への監督強化、レバレッジ規制、税制改正などが発表されると、市場心理が悪化する場合があります。

また、実際に法改正が確定していなくとも、市場に「規制が強まるのではないか」という警戒感が広がることで投資家がリスク回避姿勢を強め、結果として価格が下落するケースも少なくありません。

仮想通貨投資を行う際は、こうした規制関連のニュースにも気を配ることが大切です。

金融情勢の変化

仮想通貨市場は世界的な金融環境の影響も受けます。

特に米国の政策金利や金融引き締めの動きは、世界中の資金の流れに与える影響が少なくありません。

金利が上昇すると、安全資産や預金の魅力が高まり、価格変動の大きい仮想通貨から資金が流出しやすくなります。

また、株式市場が下落する局面では投資家のリスク回避姿勢が強まり、仮想通貨も同様に売られる傾向があります。

このように、マクロ経済の動向は仮想通貨価格に間接的かつ大きな影響を及ぼす場合があるのです。

不正流出ハッキングなどのセキュリティ問題

取引所のハッキングや大規模な不正流出といったニュースが、仮想通貨価格にマイナスの影響を与えるケースもあります。

顧客資産の流出や出金停止などの報道が広がることで投資家の警戒感が高まり、仮想通貨市場から資金を引き揚げる動きが強まるためです。

さらに流出額が多額の場合には、盗難された大量の仮想通貨が市場で売却されることへの懸念が、価格下落圧力につながることもあります。

また、経営不安や流動性不足への懸念が波及すれば、市場全体で売りが広がる可能性も考えられます。

こうしたセキュリティ関連の動向も、価格変動要因の一つとして押さえておきましょう。

利益確定売りと納税売りの増加

価格が大きく上昇した後には、利益を確定させたい投資家による売り注文が増える傾向があります。

そのため、一定の価格水準に達すると相場が反発して下落する現象がよく見られます。

また納税の時期が近づくと、納税資金を確保するための売却、いわゆる納税売りが発生することもあります。

納税時期は国によって異なりますが、日本では確定申告の期限である3月15日、米国では原則として4月15日前後が納税時期の目安とされています。

特に相場が好調だった年は、こうした納税売りが重なり短期的な下落要因となる可能性もあるのです。

投資家や著名人の発言・影響

仮想通貨市場は、著名な経営者や大口投資家の発言に強く反応することがあります。

実際に、影響力のある人物がSNSで特定の銘柄について言及しただけで、数時間のうちに価格が大きく動いた例もあります。

特に否定的な発言や規制を示唆するコメントが出た場合には、「将来は大丈夫なのか」という不安が広がり、売りが優勢になることが少なくありません。

仮想通貨市場は株式市場と比べて個人投資家の割合が高いこともあり、こうした発言が短期的な値動きを左右しやすい点は、仮想通貨特有の特徴といえるでしょう。

広告規制やメディア報道の影響

仮想通貨市場は、ニュースや報道の影響を受けやすい傾向があります。

例えば、大手取引所のハッキング事件や規制強化の方針が報じられると、「また何か起きるのではないか」という不安が広がり、売りが増えることがあります。

また、広告規制が強化されると、仮想通貨に触れる機会そのものが減り、新規参入者が増えにくくなる可能性もあります。

価格自体に直接関係がないニュースであっても、市場参加者の心理が冷え込むことで、結果的に相場が下落するケースも少なくないのです。

仮想通貨(ビットコイン)暴落の代表事例

それでは、実際に過去に発生した暴落事例を見ていきましょう。

マウントゴックス事件(2013年〜2014年)

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引用元:TradingView

2014年2月、当時世界最大級の取引所であったマウントゴックスが2013年に発生したハッキングの被害によって約80万BTCが流出した事実を発表し、経営破綻しました。

当時のビットコイン価格は約6万円前後でしたが、この事件が報道された後は約1ヶ月で4万円前後にまで急落しています。

市場は混乱し「ビットコインは終わった」との論調も広がったほどです。

仮想通貨が普及する初期段階での大規模なハッキング事件は、価格への影響以上にセキュリティリスクと信用リスクという課題を市場に突き付けた出来事でした。

暗号資産バブルの崩壊(2018年)

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引用元:TradingView

2017年、年始に10万円程度であったビットコインが年末には約200万円以上にまで上昇しました。

しかしICO(Initial Coin Offering / 新規仮想通貨公開)ブームが過熱する中で実態の伴わないプロジェクトも増加し、詐欺的な手法による投資家の被害が増加します。

2018年に入ると各国で仮想通貨に対する取り締まりが強化されはじめ、過熱した相場への反動が一気に表面化しました。

価格は年末にかけて約40万円台まで下落し、1年で8割超の下落となります。

これは単なる価格調整ではなく、市場の過熱と実体の伴わない期待先行が剥がれ落ちた転換点だったと言えるでしょう。

コロナ・ショック(2020年)

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引用元:TradingView

2020年3月、新型コロナウイルス拡大による世界的な金融不安が発生しました。

この頃、仮想通貨市場は2018年のバブル崩壊から徐々に落ち着きを取り戻し、ビットコイン価格も100万円前後まで回復していましたが、感染拡大による世界経済の混乱が広がると、一時は50万円台にまで急落しました。

投資家がリスク回避のために保有資産を現金化する動きが広がり、株式市場などと同様にビットコインも売りの対象となったのです。

その後は各国の大規模な金融緩和を背景にビットコイン価格も回復していきましたが、仮想通貨相場とグローバルな金融市場の連動性を示した事例となりました。

中国のマイニング禁止令(2021年)

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引用元:TradingView

2021年5月、中国政府は国内でのビットコインマイニングを全面的に禁止すると発表しました。

当時、ビットコインにおけるマイニングの半数以上が中国に集中しており、ネットワークの安定性に対する懸念から、価格は約600万円前後から数日で350万円前後にまで下落しています。

結果的に中国以外のマイニングが増えたことでビットコインのネットワークは維持されましたが、「国家政策がビットコイン価格を動かす」という現実を改めて示した出来事となりました。

テラショックとFTX破綻(2022年)

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引用元:TradingView

2022年5月、米ドル連動をうたっていたステーブルコイン「テラUSD(UST)」が1ドルのペッグを維持できず急落しました。連動設計の中核であった仮想通貨LUNAも連鎖的に暴落し、短期間で時価総額の大半が消失しています。

さらに同年11月には世界有数の取引所FTXが経営破綻。顧客資金の不適切流用が明らかとなり、負債総額は1兆円規模に達しました。

こうした出来事を背景に市場心理は急速に冷え込み、ビットコインは600万円台から200万円台まで下落しています。

技術的な革新性だけでなく、事業運営の透明性とガバナンスが市場信頼を左右することを示した事例と言えるでしょう。

仮想通貨(ビットコイン)が下落したときの対処法

保有している仮想通貨の価格が下落したときは、冷静に対処することが大切です。具体的な対処法を見ていきましょう。

損切りルールを決めて実行する

保有している仮想通貨の価格が急落すると、つい感情的になってしまう人が少なくありません。

「さらに価格が落ちるかもしれない」という不安と、「戻るかもしれない」という期待が交錯し、判断力を鈍らせてしまうのです。

そのような事態を避けるためには、事前に「取得価格から〇〇%下落したら売却する」「資産全体の〇〇%以上は損失を拡大させない」など、具体的な基準を決めておくことが有効です。

ルールがない状態では取引判断が感情に左右されやすく、損失が拡大してしまう可能性があります。

計画的な損切りは失敗ではなく、資金を守るための戦略でもあるのです。

セキュリティ管理を徹底する

仮想通貨取引を安全に行うためには、セキュリティ管理を徹底することが重要です。

相場が急落しているような局面では、冷静さを失って普段は徹底しているはずの確認作業などを省略してしまう人も少なくありません。

個人ウォレットでの分別管理や、送金時のアドレス二重確認といった基本動作を怠った結果、ハッキング被害や誤送金といった被害に繋がる可能性があるのです。

また、長期的な下落局面では市場が縮小し、取引所の経営不安が表面化するケースもあります。

価格だけでなく、自身の仮想通貨の保全体制を冷静に見直す視点も重要となるでしょう。

情報を鵜呑みにせず複数ソースで確認する

相場の急落時にはSNSで強い言葉が拡散されやすくなります。

「著名人が特定の仮想通貨を否定した」「クジラ(大口投資家)が全売却した」「大手取引所が出金停止」といった断定調の投稿が注目を集めますが、一次情報が示されていない「憶測」の混入も珍しくありません。

投資判断に使うなら、取引所や規制当局の発表、主要メディアの報道、原文資料などと照合する姿勢が大切です。

速報は情報の鮮度が高い一方で、後から訂正や前提条件が付くこともあります。情報の速さと正確さは別物だと切り分けて捉えることが重要です。

過去の下落パターンを調べて冷静に判断する

ビットコインはこれまでにも大規模な価格下落を複数回経験しています。

2018年の暗号資産バブル崩壊、2020年のコロナショック、2022年のテラショックなど、いずれも価格は大きく崩れましたが、その後は数か月から数年かけて回復局面に入りました。

ただし、回復までの期間やきっかけは毎回異なります。

過去のチャートを確認することはパニック的な判断を避ける助けになりますが、同時に過去が未来を保証しない点も理解しておく必要があります。

値動きの歴史と、自身の資金余力・保有目的を照らし合わせて冷静に判断する視点が重要です。

仮想通貨(ビットコイン)下落時の判断基準と買い時の考え方

仮想通貨の下落時は「買い時か、それとも様子見か」と迷いがちです。

ここでは、感情に左右されないための判断基準と考え方について見ていきましょう。

短期投資か長期投資かで判断基準を変える

まず確認すべきなのは、自身の仮想通貨投資が「短期投資」か「長期投資」かという時間軸です。

短期トレードであれば、直近の値動きや出来高、移動平均線やサポートラインの攻防といったテクニカル指標を基準に売買を判断します。

一方、長期保有を前提とする場合は数か月単位の調整は想定の範囲内と位置づけることもあります。

つまり同じ20%の下落でも、短期では撤退基準となり、長期では買い増しを検討する局面になる場合があるのです。

判断に迷うときほど、自身の投資スタンスを明確にすることから始めましょう。

保有目的と資金余力から売却継続を判断する

仮想通貨を売買する際、価格水準だけを基準に判断するのは危険です。

保有目的が短期的な利益なのか、それとも中長期的な資産分散なのかによって、最適な対応が異なるためです。

例えば価格が30%下落した場合、短期取引として損切りするか、それとも追加購入によって資産バランスを回復するのかといった判断が分かれます。

また、投資に充てている資金が余剰資金かどうかも重要です。

生活資金に近い資金であれば下落が続いた場合の心理的負担が大きくなりますが、逆に余裕資金であれば一定の下落は許容できることでしょう。

このように、自身の保有目的と資金余力を基準に置くことで、感情的な判断を避けやすくなります。

一括購入ではなく分散購入を検討する

下落局面で最も難しいのは「底値」を正確に見極めることです。

過去の急落でも、反発と見られた後にさらに大きく下落する場面が繰り返されてきました。

そこで、下落局面で仮想通貨を購入する際は、一括購入ではなく分散購入を行うのも有効な方法の一つです。

例えば100万円分を一括で購入するのではなく、数回に分けて購入することで、下落局面でタイミングを様子見ながら取得単価を平準化できる可能性があります。

判断が難しい局面では、タイミングを分散させること自体がリスク管理につながります。

上昇時は少額、下落時は通常額で購入する戦略

積立投資を行う場合、相場局面に応じて投資額を調整する方法もあります。

相場が急騰している局面では過熱感が高まりやすいため購入額を抑え、下落局面では通常額で購入するという考え方です。

例えば月5万円を基本とし、過熱局面では3万円に減額、急落時は通常購入額を維持するなどの方法があります。

ただし、その場の感情で投資額を都度変更してしまうと、積立投資の効果が損なわれて、むしろ逆効果になってしまう場合もあります。

あらかじめ基準を決めて取り組むことが前提となるでしょう。

世界経済や金融政策の動向をリサーチする

仮想通貨は既存金融から独立した市場のように見えますが、実際には世界の金融環境の影響を受ける場面が少なくありません。

例えば米国の政策金利や量的緩和・引き締めの方向性はリスク資産全体への資金流入に影響し、仮想通貨の価格動向を考えるうえで無視できない要素の一つとなっています。

2020年や2022年の急落局面でも、金融政策の転換が価格変動の背景にありました。

仮想通貨関連のニュースだけでなく、中央銀行の声明や経済指標にも目を向けることで、下落の要因が一時的なものか構造的なものかを判断する助けになるでしょう。

仮想通貨(ビットコイン)暴落時でも利益を狙う方法

仮想通貨が暴落している時でも利益を狙える方法があります。

ここでは代表的な方法を見ていきましょう。

空売り(ショート)

仮想通貨価格の下落局面では、現物を売却するだけでなく「空売り(ショート)」という選択肢もあります。

これは保有していないビットコインを借りて売却し、価格が下がった後に買い戻すことで差額を利益とする仕組みです。

例えば600万円で売り、500万円で買い戻せば100万円が差益となります。

主に証拠金取引で利用できる注文方法ですが、価格が上昇すれば損失が拡大し続けてしまうため、あらかじめ損切りの基準を明確にしておくことが前提となります。

仮想通貨FX・CFDの活用

仮想通貨FXやCFDでは、証拠金を預けてレバレッジ(倍率)をかけた取引が可能です。

例えば、10万円の証拠金で2倍のレバレッジをかければ、20万円分の取引ができます。

価格が下落している局面では、レバレッジを掛けた状態で空売り(ショート)することで大きな利益を狙うことができますが、理論上は価格が約50%逆行してしまうと証拠金がほぼ失われる計算となります。

余裕資金の範囲で、厳格な資金管理を前提とした方法と言えるでしょう。

積み立て投資

短期的な下落を長期的な視点で活用する方法として、積み立て投資があります。

例えば毎月1万円分のビットコインを積み立てる場合、価格が下がった局面では多くのビットコインを購入でき、逆に価格が上がった局面では少ないビットコインを購入することになるため、平均取得単価を抑える効果が期待できるのです。

ただし、積み立て投資は長期的な価格上昇を前提とする戦略ですので、長い投資期間にわたって余裕のある資金計画が必要となります。

ボラティリティの小さい銘柄への分散投資

ビットコインに資金を集中させるのではなく、価格変動の比較的穏やかな銘柄やテーマの異なる銘柄を組み合わせるという考え方もあります。

値動きの異なる資産を保有することで急落時の資産全体の変動幅が抑えやすくなるためです。

ただし、市場全体が下落している局面では仮想通貨だけでは分散効果が限定的になることもあります。

その場合は、株式や債券、投資信託なども含めた資産全体での分散を検討するのもよいでしょう。

仮想通貨の価格が下がったときの税金と確定申告

最後に、仮想通貨の価格下落時に押さえておきたい税金と確定申告の注意点を確認しておきましょう。

損益通算はできるのか

個人が仮想通貨取引で得た利益は、原則として総合課税の対象となる「雑所得」に分類されます。

雑所得は同じ雑所得の範囲内でのみ損益通算が可能であり、他の所得区分との通算は認められていません。

例えば、仮想通貨で100万円の損失が出ても、給与所得や不動産所得、株式の譲渡所得などから差し引くことはできないのです。

価格が大きく下落しても、税務上は別の所得と相殺できない点を理解しておく必要があります。

赤字の繰越控除は可能か

仮想通貨取引で年間を通じて赤字となった場合でも、その損失を翌年以降に繰り越すことはできません。

株式投資では最長3年間の繰越控除が認められていますが、仮想通貨取引による利益などの「雑所得」にはこの制度は適用されないためです。

例えば今年100万円の損失が出ても、翌年の利益と相殺することはできません。

下落局面で損失を確定させる場合は、税務への影響も踏まえて判断する必要があるでしょう。

損失のみでも損益計算は必要か

仮想通貨の価格が下落し、結果として損失しか出ていない場合でも、損益計算は行っておくべきです。

たとえ今年の確定申告が不要なケースでも、年間の取引結果や平均取得価格などを把握していなければ、翌年以降に利益が出た際の損益計算ができません。

また、仮想通貨同士の交換や仮想通貨による支払い、ステーキングやレンディングによる収入なども課税対象となるため、「損失だけ」と思っていても実際に計算してみると利益が生じている可能性もあるためです。

なお、仮想通貨の税金計算と確定申告については、こちらの記事でもわかりやすく解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

まとめ

仮想通貨(ビットコイン)の価格は規制動向や金融情勢、市場心理など複数の要因が重なり、これまでにも大きな下落を繰り返してきました。

下落時には感情に左右されず、過去の値動きや自身の投資スタンス、資金余力を踏まえた冷静な判断を心がけましょう。

なお、価格が下落した場合でも損益計算や税務対応は避けて通れません。

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