ライトコイン(LTC)取引にかかる税金は?具体的な計算方法を解説

税金・税制
ブログ一覧に戻る
ライトコイン(LTC)にかかる税金について解説.webp

ライトコイン(LTC)は、ビットコインをベースとして2011年に開発された、仮想通貨の中では比較的歴史も長い通貨です。また、多くの国内の取引所に上場されている銘柄であるため、取引をしている方も多いことでしょう。

取引環境が充実しているライトコイン(LTC)ですが、取引を通じて一定以上の利益が生じた場合には「確定申告」を行って税金を納めなければなりません。

この記事では、ライトコイン(LTC)取引にかかる税金やその計算方法について、わかりやすく解説していきます。

目次

  1. ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引で発生する税金とは?
  2. ライトコイン(LTC)の取引で得た利益の確定申告はいくらから必要?
  3. ライトコイン(LTC)の利益の計算方法
  4. まとめ

ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引で発生する税金とは?

ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引を通じて利益を得た場合、その所得は「所得税」や「住民税」の課税対象となります。

仮想通貨を保有しているだけで税金がかかることはありません。

仮想通貨取引を通じて得た利益は、一般的に「雑所得」に区分され、「雑所得」は総合課税の対象となっています。

総合課税は累進課税と呼ばれる仕組みを採用しているため、その税率は対象となる所得の金額が大きいほど高くなります。

すなわち、会社員の給料(給与所得)や、個人事業主の利益(事業所得)などと仮想通貨取引の利益(雑所得)を合計し、各種控除を差し引いた金額に応じて、税率が決まるのです。

課税される所得金額

所得税の税率と控除額早見表.webp 
参考:国税庁|No.2260 所得税の税率

上記は「所得税」の税率表で、5%〜45%の範囲で税率が変動します。 
また、上記とは別に約10%の「住民税」がかかるため、多額の所得を得た場合の税率は最大で約55%に達する場合があるのです。

このように、「所得税」や「住民税」は所得に応じて金額が決まりますので、ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引を行った場合は、個々の取引における損益を正確に計算し、その合計額を所得として把握しておく必要があります。

なお、ライトコイン(LTC)の取引において損益が発生するタイミングはいくつか存在します。最もわかりやすいのは、ライトコイン(LTC)を安く買って、高く売るというような売買取引を行った時です。この場合は、取得価額と売却価額の差額が損益となります。

一方で、一般的な感覚では見落としてしまいがちなタイミングも存在します。

例えば、ライトコイン(LTC)ではマイニングによって報酬を得ることが可能ですが、マイニング報酬としてライトコイン(LTC)を取得した場合は、取得時点の時価をもって損益と認識する必要があります。

また、保有しているライトコイン(LTC)を他の仮想通貨(ビットコインなど)と交換する取引においても、取引時点のライトコイン(LTC)時価をもって損益認識しなければなりません。

取引を行う際はこうした利益認識のタイミングを理解したうえで、個々の取引の損益から所得額を把握しておくようにしましょう。

ライトコイン(LTC)の取引で得た利益の確定申告はいくらから必要?

ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引を通じて一定以上の利益を得た場合、「確定申告」を行って税金の申告と納付を行わなければなりません。

では、どの程度の収入を得た場合に確定申告が必要になるのでしょうか。主なケースに応じて見ていきましょう。

給与所得者(会社員や公務員など)の場合

給与所得者の場合は、年間20万円の水準がひとつの目安になります。

会社員や公務員といったサラリーマンの場合、通常は勤務先で行う「年末調整」によって「所得税」や「住民税」の申告が完結します。

しかし、「年末調整」はあくまでも給与所得を申告するための仕組みであるため、「給与所得」以外の所得が年間20万円以上ある場合は、別途「確定申告」を行わなければなりません。

つまり、ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引による利益が20万円以上ある場合は、確定申告が必要になると覚えておくと良いでしょう。

専業主婦(主夫)や学生、個人事業主などの場合

それでは、専業主婦(主夫)や学生、個人事業主などの場合はどうでしょうか。 
こうした方々の場合は、年間48万円という水準がひとつの目安になります。

原則として、「確定申告」とは、課税所得がある(納税額)がある場合に行う必要があるものです。

一方、年収2,400万円以下の人には「基礎控除」が適用され年間48万円を所得から差し引くことができるため、所得が48万円以下であれば課税所得はゼロになり「確定申告」を行う必要はないと言えます。    

つまり、年間所得が48万円を超える場合は、しっかりと所得計算をして確定申告の要否を見極める必要があると言えるでしょう。

確定申告の要否について悩ましい場合は、税務署の相談窓口や、お近くの税理士などに相談してみることをおすすめします。

ライトコイン(LTC)の利益の計算方法

ここまで、ライトコイン(LTC)などの仮想通貨取引の利益には税金がかかること、その税額や確定申告要否を求めるには仮想通貨取引の損益計算が必要であることをご紹介してきました。

それでは、実際にライトコイン(LTC)の取引を行った場合、その損益はどのように計算したら良いのでしょうか。

仮想通貨取引における損益計算の基本式は次の通りです。

売却価額(数量 × 売却単価) - 取得価額(数量 × 取得単価) = 損益

以下の例を参考に実際の計算を見てみましょう。

単価8,000円でライトコイン(LTC)を10単位購入し、そのうちの5単位を10,000円で売却した場合

【損益の計算方法】

売却価格(5単位 × 10,000円) - 取得価格(5単位 × 8,000円) = 10,000円

この取引による利益は10,000円であり、手元にはライトコイン(LTC)が5単位残っているということになります。

さて、上記の計算で登場した「取得単価」ですが、実は取引を繰り返すと算出が複雑になります。複数回異なる価格で購入したり、一部売却後に再度追加購入した場合などです。税務上は、こうした場合の計算方法として「総平均法」と「移動平均法」の二つの計算方法が用意されています。

「総平均法」は1年間に行った購入価格を単純平均することで平均単価を求め、全ての売却取引に一律で適用します。一方で「移動平均法」は、取得取引を行う都度その時点の取得単価を計算し直す方法です。

個人の場合は基本的に比較的計算が容易とされる「総平均法」が適用されますが、事前に税務署に届出書を提出することで「移動平均法」を採用することも可能です。    

とはいえ、どちらの場合も取得取引の件数が多いほど計算が複雑になる点では変わりありません。

これらの計算方法については、ページ下部の関連記事でも詳しく解説していますので、ぜひ併せてご参照ください。

なお、前述したようにライトコイン(LTC)はマイニング報酬として獲得することも可能です。

その場合は、取得時の時価をもって利益を得たものと見なされます。

獲得報酬(数量 × 時価) - 必要経費 = 損益

以下の例を参考に実際の計算を見てみましょう。

時価10,000円相当のライトコイン(LTC)をマイニング報酬として獲得し、そのために要した必要経費が4,000円だった場合

【損益の計算方法】

獲得報酬(1単位 × 10,000) - 必要経費(4,000) = 6,000円

6,000円の利益というわけです。

なお、ここで言う必要経費とは、マイニングに直接要した費用(電気代や専用設備など)が該当します。

まとめ

仮想通貨取引を行う以上は、その利益と税金についてはしっかりと認識し、きちんと確定申告を行えるように対策を講じておくことが大切です。

仮想通貨取引の損益計算は、取引時点における時価の確認や取得単価の算出などが必要になるため、1年分をまとめて計算するのは非常に負担が重い作業となります。

そのため、快適な仮想通貨投資を行うためにも、専用の管理・計算ツールを活用して損益計算を効率化しておくことがおすすめです。

仮想通貨専門の損益計算ツール「クリプタクト」であれば、国内外120カ所以上の取引所やウォレットからの取引履歴取り込みに対応しているほか、ライトコイン(LTC)を含む22,000銘柄以上の仮想通貨・法定通貨の時価情報を保有しているため、画面上の案内に沿って操作するだけで損益計算が自動的に完了します。

「クリプタクト」国内外仮想通貨取引所での取引、DeFi,NFTを行っている方はすべての種類の取引を無料プランで計算できますので、ぜひこの機会にお試しください。