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仮想通貨の販売所と取引所の違いは?それぞれのメリット・デメリットを解説!

仮想通貨コラム
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いざ仮想通貨を買おうと仮想通貨の取引所アカウントにログインすると、メニュー画面に「販売所」と「取引所」があり戸惑った経験がある方もいることでしょう。「販売所」と「取引所」はなにがちがうのでしょうか。

この記事では、仮想通貨の「販売所」と「取引所」の違いや特徴、そして取引を行う際にどちらの方式を選択したらよいのかを解説していきます。

目次

  1. 仮想通貨の販売所と取引所の違い
  2. 仮想通貨の販売所を利用するメリット・デメリット
  3. 仮想通貨の取引所を利用するメリット・デメリット
  4. どちらがどんな人におすすめ?
  5. まとめ

仮想通貨の販売所と取引所の違い

仮想通貨取引所で提供されている仮想通貨取引サービスは「販売所」と「取引所」の二種類があります。   
どちらも仮想通貨を売買するサービスという点で共通していますが、以下のように取引の仕組みに違いがあります。

販売所とは

販売所では、暗号資産交換業者とユーザーの間で仮想通貨の売買が行われます

具体的には、ユーザが取引したい仮想通貨の種類や数量を指定し、あらかじめ暗号資産交換業者が提示した価格で購入、または売却を行います。売り買いしたいと思ったその時に確実に取引が成立するため、確実性が高いと言えます。

業者が設定した価格で注文するだけで良いという点で例えるならば、「仮想通貨の通販サイト」のようなイメージで利用できるのが「販売所」と言ってよいでしょう。

取引所とは

一方、取引所は仮想通貨を保有しているユーザー同士で売買を行います

仮想通貨を売りたい人は売値を、そして買いたい人は買値をそれぞれ提示し、条件がマッチングできたら売買が成立します。

具体的には、大勢のユーザーによる売買の注文が「板(いた)」と呼ばれる一覧表に表示され、最も高い「買い注文」と最も安い「売り注文」が合致することで取引が成立し、直近の取引価格が相場を形成していくことになります。こうした仕組みは「板取引(いたとりひき)」と呼ばれ、株式取引などでも一般的な方法となっています。

なお、仮想通貨の取引所は法律上、「暗号資産交換業者」が正式名称とされており、金融庁の登録を受けた事業者だけが営業できることになっています。近年では多くの仮想通貨取引所が両方を提供しています。

仮想通貨の販売所を利用するメリット・デメリット

販売所にはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。   
それぞれ見ていきましょう。


販売所のメリット

・初心者にもわかりやすくて簡単   
・少額からでも購入しやすい   
・取扱銘柄が多い   
・提示されている価格で必ず取引が成立する 

 販売所では、提示されている価格で買う・売るだけというシンプルな構造であることから、初心者にもわかりやすくて簡単に取引が行えるというメリットがあります。

また、一般的に販売所は取引所よりも取扱銘柄も比較的充実している傾向にあります。

販売所のデメリット

・手数料(スプレッド)が高い傾向にある

一方で販売所のデメリットとして、手数料(スプレッド)が高いことが挙げられます。

暗号資産交換業者から見れば、自身が取引の当事者となる販売所では大口の注文に備えて一定程度の在庫を抱えておく必要があり、価格変動リスクに晒されることになります。

そのため、単に取引を仲介するだけの取引所よりも、手数料が高くなる傾向にあります。

仮想通貨の取引所を利用するメリット・デメリット

つづいて、取引所のメリットとデメリットについても見ていきましょう。

取引所のメリット

・取引手数料が比較的安い   
・成行注文、指値注文など、注文の自由度が高い

取引所では暗号資産交換業者の役割が取引の仲介に限られるため、取引手数料が販売所よりも安いという特徴があります。

また、「成行注文」や「指値注文」などといった複雑な注文方法もあります。

なお、「成行注文」とは、注文時に価格を指定せずに注文する方法のことで、その時点で一番良い条件を提示している相手と取引が成立します。一方、「指値注文」は注文時に価格を指定しておき、条件に合致する相手とマッチングされたら取引が成立するという方法です。

こうした注文方法を組み合わせることで、相場の動向に応じてより柔軟に取引を行うことができます。

取引所のデメリット

・希望した価格で取引が成立しない可能性がある   
・初心者には敷居が高い

取引所ではユーザー同士が売買を行うため、条件が合致する相手がいない場合は注文をしても取引が成立しません。  
今が買い時だと判断して「指値注文」をしても、相場が反転して指値にならなかった場合、取引のタイミングを逃してしまう可能性もあるでしょう。一方で不用意に「成行注文」を行うと、取引は成立しても希望からかけ離れた価格になってしまう場合もあります。

こうしたリスクを踏まえて適切な判断を行う必要があるため、初心者にとっては少し難しいという一面もあるでしょう。

どちらがどんな人におすすめ?

ここまで販売所と取引所のそれぞれメリットとデメリットがあることをご紹介してきました。それでは取引を行う際は、どちらを選択したらよいのでしょうか。  
それぞれ、どのような人におすすめなのかを以下にまとめましたのでみていきましょう。

販売所がおすすめな人

・仮想通貨初心者の人   
・少額から手軽にトレードを始めたい人   
・表示価格で確実に買いたい人

販売所は、現在の価格で買うか、売るかという2択だけというシンプルな仕組みであるため、仮想通貨取引の初心者の方におすすめです。

最低取引金額も低く設定されているケースが多いため、少額から手軽にトレードを始める際にも向いています。

また、取引タイミングを逃さずに、表示価格で確実に買いたい・売りたいという場合にも、販売所が適していると言えるでしょう。

取引所がおすすめな人

・取引に慣れている中上級者   
・短期トレードが目的の人

注文方法が複雑になる取引所ですが、取引に慣れている中上級者にとっては取引の自由度や柔軟性が高くなるというメリットがあります。

また、頻繁に売買を繰り返す短期トレードを行う場合には、取引手数料が安い取引所の方が適していると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。仮想通貨の「販売所」と「取引所」は、どちらを利用しても仮想通貨の売買ができるという点では変わりません。しかし、それぞれの特徴を理解して上手に使い分けることで、より上手に仮想通貨取引所を活用できることでしょう。

なお、仮想通貨取引で利益を得た場合、その利益に対して所得税がかかります。仮想通貨の取引において所得金額を把握するためには正確な時価算定を行い、全ての取引から発生する利益を漏らさずに把握する必要があります。

特に短期トレードなどで頻繁に大量の取引を繰り返す場合は、この点に留意しておくことが大切です。さらに、複数の場所で取引をした場合にはすべての情報を統合させる必要があります。このようにすべてを自分で管理するのは大変です。

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