仮想通貨デビットカードでの決済にも税金はかかる?特徴から計算方法まで解説!

税金・税制
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「仮想通貨のデビットカードにはどのような特徴があるの?」     
「節税対策に有効って聞いたけど、本当?」

仮想通貨関連の情報を集めていると、こうした疑問を抱くことがあるかもしれません。実際に「節税対策」などのキーワードとともに語られることの多い仮想通貨デビットカードですが、なぜそのような噂が出回っているのでしょうか。本当のメリットとはなんなのでしょうか。

そこでこの記事では仮想通貨デビットカードの特徴やメリットなどについてわかりやすく解説するとともに、デビットカード支払いをした場合の税金計算方法について解説します。

目次

  1. 仮想通貨デビットカードとは
  2. 仮想通貨デビットカードは節税対策として有効?
  3. 仮想通貨デビットカードを使用した際の税金計算方法
  4. 税金計算は税金計算ツールの活用がおすすめ

仮想通貨デビットカードとは

一般的に「デビットカード(Debit Card)」とは、店頭などで支払いに利用できるカードのうち、利用と同時に銀行口座から残高が引き落とされるタイプのカードを指します。

“Debit” が「引き落とし」という意味の英語ですので、即時引き落とし型のカードと考えるとわかりやすいでしょう。

分割払いやリボ払いなどが利用できないかわりに与信審査が必要なく、誰でも簡単に申し込めることから人気となっています。

こうしたデビットカードの中で、仮想通貨を使用できるものが「仮想通貨デビットカード」です。

VISAやMASTERなどの国際ブランドが付与されている仮想通貨デビットカードであれば、店頭などでクレジットカードと同じような手軽さで仮想通貨を使った決済ができるため、保有する仮想通貨の利便性が大きく向上するツールとして仮想通貨ユーザーの注目を集めています。

本来は口座から即時に引き落とされるのがデビットカードですが、あらかじめ残高をチャージして使用するプリペイドタイプのカードも多く発行されています。

その場合はカード会社と仮想通貨取引所が提携し、仮想通貨を使用してカードに法定通貨をチャージする方式がよく見られます。

このタイプは即時払い(Debit)ではなく前払い(Prepaid)であるため、厳密にはデビットカードではなくプリペイドカードと呼ぶべきものですが、一般的にはどちらも含めて仮想通貨デビットカードと呼ばれることが多く、この記事でも両方のタイプを含めて解説します。

仮想通貨デビットカードは節税対策として有効?

仮想通貨のデビットカードについて、節税対策として有効であるかのような情報を目にする機会があるかもしれません。実際のところ、仮想通貨のデビットカードは節税対策としての効果はあるのでしょうか?

節税対策としての優位性はない

結論から述べると、節税対策として仮想通貨デビットカードを使うことによる優位性はありません。

よくある誤解として「仮想通貨デビットカードは仮想通貨売買ではないため、売買益が発生せず、所得税が節約できる」という話がありますが、これは誤りです。

仮想通貨に関する税金の計算方法については後段で詳しく解説しますが、現在の日本の税制度では仮想通貨を買い物や支払いなどに使用した時点で損益が確定し、利益が生じている場合には所得税などの課税対象となります。

そのため、仮想通貨デビットカードを経由して買い物や支払いなどを行う行為は、仮想通貨を売却して得た日本円で買い物をしたことと同義とみなされるのです。

現在でも仮想通貨のデビットカードが「節税対策」というキーワードと並んで語られることが多いのは、仮想通貨関連の税制が未整備であった頃に存在した誤った解釈の名残りと考えて良いでしょう。

仮想通貨デビットカードのメリット

節税対策としての優位性がないのであれば、仮想通貨デビットカードにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

最大のメリットは、仮想通貨を日常の買い物や支払いに簡単に利用することができる点に尽きるでしょう。

VISAやMASTERなどの国際ブランド付きの仮想通貨デビットカードであれば、店頭やECサイトなどで一般的な支払い手段のひとつとして利用することができるため、仮想通貨の利用シーンが格段に拡がることになります。

また海外の仮想通貨デビットカードでは、USDTなどの法定通貨ステーブルコインでのチャージや引き落としに対応しているものもあり、特に海外旅行などで高い利便性を発揮することでしょう。

仮想通貨デビットカードを使用した際の税金計算方法

先述した通り、仮想通貨デビットカードを利用する際には損益が認識され、利益が生じている場合には課税対象となります。

例えば、1BTCの価格が100万円の時に1BTCを購入し、BTCの価格が上がった後に300万円分の買い物の代金として1BTCを支払った場合、差額の200万円が利益として認識され、課税対象になるのです。

ただし、デビットカードのタイプ別で損益認識されるタイミングが異なるため、それぞれについて紹介します。

デビットカードタイプ

この考え方を仮想通貨デビットカードに当てはめると、ウォレットから即座に仮想通貨が引き落とされるタイプのカードでは、買い物を行ったタイミングでその商品価額と支払った仮想通貨の取得原価との差額を利益として認識する必要があります。

購入代金支払時のデビットカード明細例

 

日時支払金額仮想通貨引落額
2023/8/16 3,000,000円1BTC

 

プリペイドタイプ

一方でプリペイドタイプのカードの場合は、チャージを行ったタイミングで、チャージされた法定通貨の金額と支払った仮想通貨の取得原価との差額を利益認識することになります。

チャージ時のデビットカード(プリペイドタイプ)明細例  

 

日時チャージ金額仮想通貨支払額
2023/8/16 3,000,000円1BTC

 

それぞれ利益認識をするタイミングは異なりますが、仮想通貨の譲渡価額、すなわち仮想通貨をいくらの買い物(またはチャージ)として支払ったのかについては、税金計算に備えて取引履歴などを必ず保管しておくようにしましょう。

なお、海外の仮想通貨デビットカードを利用する場合など、支払い金額やチャージ金額の取引履歴が外貨で記録される場合であっても、税金の計算は全て日本円換算で行う必要がある点には留意が必要です。

税金計算は税金計算ツールの活用がおすすめ

仮想通貨の税金を計算するためには、仮想通貨取引でどれほどの損益が発生したのかを算出する必要があり、そのためには、仮想通貨の取得原価と譲渡価額の両方を正確に把握しなければなりません。

これは仮想通貨デビットカードを利用する際も同様で、デビットカードの取引履歴を保管することはもちろん、使用する仮想通貨の取得原価も算出できるようにしておく必要があります。

そこで便利な方法が、税金計算ツールの活用です。

仮想通貨専用の税金計算ツール「クリプタクト」であれば、豊富なAPI連携やデータ取込機能により、仮想通貨取引所の口座をクリプタクトに連携、または取引履歴データをアップロードすることで、煩雑な原価計算を簡単に自動化することが可能です。

さらにデビットカードの取引のように取引所外の取引に対しても自分で作成した、カスタムファイルの取り込みにも対応しているため、「日時・主軸通貨・取引量・価格・決済通貨・手数料」などの所定の項目を入力することで、未対応のサービスからであっても取引明細を取得し、自動計算に反映することができます。

また、1分単位で最新の価格データが反映されるため、リアルタイムでのポートフォリオ管理に向いているほか、外貨のデータも日本円に自動換算できるため、海外の仮想通貨デビットカードを利用する際にも便利です。

クリプタクト」は無料からご利用いただくことができますので、仮想通貨の資産管理や税金計算を検討している方は、ぜひお試しください。