2021.10.24| ニトリ(9843)2022年2月期第2四半期決算コメント

ニトリ(9843)2022年2月期第2四半期決算コメント / financialreport9843-fy2022-2q

執筆:西村 麻美

ニトリの株価情報


株価
(2021/10/1)
時価総額 自己資本比率 ROE ROIC
20,850円 2.3兆円 72.4% 13.8% 13.6%
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
25.52倍 23.87倍 3.39倍 0.6% 14.3倍


2022年2月期第二四半期決算

ニトリの2022年2月期の第二四半期の決算結果(累計)は

売上高4,146億円(前年同期比14.4%増
営業利益775億円(同3.8%減
四半期純利益539億円(同8.3%増

第2四半期は度重なる緊急事態宣言やまん延防止等重点措置に伴いニトリ、デコホーム、Nプラスの各店舗合計で最大30店舗が休業、大雨の発生した時期やオリンピック期間中などにおける外出控えが見られたこと、既存店売上高は前年を下回った。また、前年は巣ごもり需要や特別定額給付金の支給などにより売上が好調に推移したが、今期はそういった特需が無くなった事などが大きく影響した。上半期の既存店の前年比推移は、売上高前年比は88.0、客数は88.1、客単価は99.8だった。全店では売上高は90.3、客数は91.7、客単価は98.4だった。営業利益率は前年同期比3.5pt低下の18.7%となった。

EC事業は前期に大きく伸びたが、ニトリネット掲載商品にわかりやすい説明動画を添えるなど、商品の魅力を伝える取り組みが奏功し、上半期の国内EC事業売上高は、362億円(前期比102.8%)と前年をさらに上回った。アプリ会員数は前期末より190万増加し、1,098万人となった。今期末(2022年2月)のアプリ会員数の目標は1,300万人としている。

海外事業に関しては中国事業において、テレビCMと連動させた売場作りなど既存店の強化に引き続き取り組んできた。また、上半期で新たに4店舗を出店したほか、前期に出店した「京東」の通販WEBサイトの本稼働や2021年5月にオープンした中国大手EC事業運営会社の通販WEBサイト「T-mall」への出店を開始するなど、積極的な事業拡大を進めており、海外事業の売り上げは大きく伸びた。

連結売上高の内訳は海外店を含む店舗売上は前年同期比93.1%の2,935億円、通販売上(海外EC含む)は同103.3%の364億円、法人&リフォーム売上は同106.4%の55億円、賃貸収入が同102.0%の37億円、その他が同123.8%の38億円だった。

前期に買収した島忠については、島忠のPB商品開発を行い、荒利益率の改善に取り組んでいる。島忠店舗5店で改装を終了し、2022年度末(2023年2月)改装目標を25店舗としている。購買改革プロジェクトを発足し、経費削減目標は10億円としていたが、短期集中的に購買統合を進め、経費削減は12億円を達成した。

ニトリが注視している主要KPIの22項目のうち18項目はクリアし、4項目は未達だった。

出店状況は、2022年2月期期首の国内店舗数に比べて第二四半期末で、国内店舗数は23店舗増の674店舗、海外店舗数は7店舗増の78店舗、計752店舗となった。


2022年2月期予想

2022年2月期通期決算の会社計画は従前予想を維持した。

売上高8,736億円(前期比21.9%増
営業利益1,439億円(同4.5%増
当期利益986億円(同7.0%増

ニトリの2022年2月期の重点課題は成長を再加速する事である。日本国内の寡占化を進める為にニトリ、デコホームで80店出店の予定である。また、アプリ会員数を1,300万人まで増やす予定である。海外に関しては、中国で14店出店、台湾で7店出店、米国では1店出店し、東南アジアで2店出店の予定である。

第2四半期決算が終わって内容を見てみると、EC事業、海外事業は好調だったが、昨年の特需がなくなり国内店舗での客数減により売り上げが減少しているようだ。島忠事業に関しては順調に進捗しており、売上高728億円、営業利益21億円と既に黒字を達成している。これから更にPB商品で粗利益率が上がり更に利益率は改善していくものと思われる。


アナリストによる投資スタンス

昨日の決算結果の発表から、マーケット全体の地合いの悪さもあり、本日は5%以上下落している。コロナ特需が今期はなくなった事により国内店舗が不調な事から若干ではあるが、営業利益減が嫌気された事が要因であると考えている。ニトリとしては35期最高益更新を狙っていると思われるが、客数の改善が急務であるだろう。競合のIKEAが都市型店舗を都内に3店舗目を今年春にオープンし、カフェ併設で人気を博している。また低価格のゲーム用家具の販売を発表して話題になっているが、ニトリも家具の買い物だけでなくニトリ店舗を訪れたくなるようなプラスアルファの魅力の提示も必要な気もする。現在の株価で予想PERは23.87倍、PBRは3.39倍、EV/EBITDAは14.3倍であるが割高感はない。


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プロフィール

西村麻実 / MamiNishimura
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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