2021.08.24|カプコン(9697)2022年3月期第1四半期決算コメント

カプコン(9697)2022年3月期第1四半期決算コメント / financialreport9697-fy2022-1q

執筆:西村 麻美

カプコンの株価情報


【銘柄注目ポイント!】

「バイオハザード」最新作、「モンスターハンターライズ」が絶好調。最高益更新か?


株価
(2021/8/13)
時価総額 自己資本比率 ROE ROIC
2,927円 6,249億円 76.7% 18.7% 17.8%
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
25.07倍 20.83倍 4.69倍 1.23% 11.8倍


2022年3月期第1四半期決算

カプコンの2022年3月期第1四半期決算の結果は

売上高484億円(前年同期比104.1%増
営業利益236億円(同120.4%増
当期利益173億円(同121.9%増)

大幅増収増益の好決算だった。5月に「バイオハザード」シリーズ最新作『バイオハザード ヴィレッジ』(PS5、PS4、Xbox Series X|S、Xbox One、PC用)を発売し、全世界で450万本を出荷した。また、前期末(3月末)に新作としてNintendo Switch向けに販売した『モンスターハンターライズ』の全世界出荷数が700万本を突破した。6月にオンライン・イベントとして開催された「E3 2021」において、今期の主力タイトルやeスポーツへの取組みなどを紹介し、IPの認知拡大と新たなファン層の獲得を図った。上記2タイトルと、過去のシリーズ作などを中心としたリピートタイトルの販売が好調に推移し、採算性の高いデジタル販売本数が大幅に増加した。営業利益率は前期比3.5pt改善の48.7%だった。

事業別の内訳は

デジタルコンテンツ事業

売上高439億円
セグメント利益245億円

アミューズメント施設事業

売上高24億円
セグメント利益6300万円

アミューズメント機器事業

売上高13億円
セグメント利益2億円

その他事業

売上高8.3億円
セグメント利益4.8億円

デジタルコンテンツ事業は2022年3月期第1四半期に5本の新作タイトルを投入し、合計1,330万本と前年同期販売本数920万本から44.5%増と大幅に伸びた。ダウンロード販売比率は68.4%と前年同期比79.8%より11.4pt低下したが、これはモンスターハンターライズが日本でよく売れ、パッケージ販売が伸びた事による。

アミューズメント施設事業は国内での3度目の緊急事態宣言に伴い、一部店舗において休業および時短営業を余儀なくされたものの、集客が回復したことにより、前年同期比で増収、セグメント利益は黒転した。また、最新のキャラクターグッズなどのカプセルトイを含めた新しい集客展開を図った。6月に「プラサカプコン ミッテン府中店」(東京都)をオープンし、5月に1店舗を閉鎖し、施設数は前期末と同じく41店舗となった。

アミューズメント機器事業は大幅増収増益だった。新規則の適用による新台入替の需要の喚起が期待される環境の中、新機種『百花繚乱 サムライガールズ』を発売するとともに、前期に投入した『バイオハザード7 レジデント イービル』のリピート販売が収益を下支えし、前年同期は新機種投入がなかったために大幅増収増益となった。

その他事業ではゲームソフト販売と連動し、ワンコンテンツ・マルチユース戦略を推進しているが、CGドラマ『バイオハザード:インフィニットダークネス』をNetflixにおいて グローバルで7月8日から配信開始した他、eスポーツ大会 「CAPCOM Pro Tour Online 2021」を全世界でオンライン大会として開幕、「インテル・ワールド・オープン」にて『ストリートファイターⅤ』の大会開催、7月に決勝大会を実施し、ユーザー層の拡大を試みている。


2022年3月期予想

2022年3月期通期の業績予想に関しては従前予想を維持した。

売上高1,000億円(前期比4.9%増
営業利益420億円(同21.4%増
当期利益300億円(同20.4%増)

第1四半期決算で通期の営業利益の目標額の56%を既に達成したために第2四半期決算時に業績の上方修正をする確率が高いと思われる。


アナリストによる投資スタンス

7月29日に決算を発表した後株価は小幅上昇したが、8月3日に中国紙がオンラインゲームを強く批判したことで新たな規制が課されるとの見方から、中国での売上高比率の高いゲーム銘柄に業績の下振れリスクがあるとの懸念が高まり、株価は冴えない。本日(2021/8/13)年初来安値を更新した。カプコンの中国事業の比率は売上高の約10%である。株価バリュエーションは予想PERが20.83倍、PBRは4.69倍、EV/EBITDAは11.8倍である。


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プロフィール

西村麻実 / MamiNishimura
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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