2020.11.26|東京海上ホールディングス(8766)2021年3月期2Q決算コメント

執筆:西村 麻美

株価
(2020/11/20)
時価総額 自己資本比率 ROE ROIC
5,453円 3.9兆円 13.5% N / A N / A
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
14.75倍 19.03倍 1.10倍 4.31% N / A


2021年3月期第2四半期決算

売上高2兆7,437億円(前年同期比0.0%増⤴
営業利益1,091億円(同26.0%減⤵)
中間純利益623億円(同46.5%減⤵

減益決算だった。正味収⼊保険料の通期予想は、北⽶を中⼼としたレートアップを主因に、現地通貨ベースで前年度対⽐0.9%の増収と基調は好調だった。

一方、生命保険料は、国内での事業保険の解約増加や円⾼の影響で2Q末時点で前年同期比▲3.2%だった。連結純利益はコロナの影響で保険引受収益、資産運用益の低下が主因で前年同期比46.5%の減益だった。

2Qの事業別利益の内訳
国内損保事業629億円(前年同期比51.5%増⤴
国内生保事業223億円(前年同期比68.9%増⤴
海外保険事業361億円(前年同期比64.8%減⤵

国内損保事業は、保険引受利益は発生保険⾦の減少を主因として前年同期⽐356億円増益の▲48億円、海外⼦会社からの配当⾦の増加を主因として前年同期⽐122億円増益の957億円となり、中間純利益は、前年同期⽐214億円増益の629億円となった。

E/I損害率は、コロナ影響による発生保険⾦の減少を主因として、前年同期⽐6.2pt低下の60.1%、事業費率は、⼿数料率の上昇の⼀方、社費率は低下したため、前年同期⽐0.1pt低下の31.2%、コンバインド・レシオは、前年同期⽐ 6.4pt低下の91.3%となった。

国内生保事業は、新契約年換算保険料は、コロナ下での対⾯販売⾃粛の影響を新たな医療保険の販売好調で補い、前年同期⽐横ばいだった。中間純利益は、前年同期のシステム開発費増加の反動やヘッジコストの減少を主因に、前年同期⽐91億円増益の223億円だった。

海外保険事業はコロナを主因として前年同期比731億円の減収、665億円の減益だった。なお、731億円の内訳は、保険引受に係る影響は400億円、イベントのキャンセルの補填などが360億円だった。資産運用に係る影響は▲331億円だった。

地域別では北米、欧州、中東、アフリカ、中南米では減益、アジア・オセアニアではタイでの自動車保険の収益改善により増益、生保は減益、米富裕層向け保険大手のピュアは新規連結により増益だった。米損保のフィラデルフィアは正味収入保険料は前年同期比5.4%減、事業別利益は前年同期比27.6%減、コンバインド・レシオは1.2pt低下の97.7%だった。米保険グループのデルファイは正味収入保険料は前年同期比6.2%増だったものの事業別利益は前年同期比72.9%減、コンバインド・レシオは1.2pt上昇の100.7%となった。


2021年3月期予想

2021年3月期通期の業績に関し、コロナからの影響額の見通しが減少した事から上方修正を行った。

従前予想
経常利益2,650億円(前年同期比27.2%減⤵
当期利益1,750億円(前年同期比32.6%減⤵
EPS250.69円


修正後予想
経常利益3,100億円(前年同期比14.8%減⤵
当期利益2,000億円(前年同期比23%減⤵
EPS286.51円


事業別予想
国内損保事業1,500億円
国内生保事業1,640億円
海外保険事業750億円
金融・一般事業50億円


アナリストによる投資スタンス

減益予想を織り込んで株価バリュエーションは予想PERが19.03倍、PBRが1.10倍と割安になっており、配当利回りは4.31%になっている。抜群の経営実績を誇る会社であり長期的な成長のストーリーは不変であるので魅力的な買い場と言えるだろう。


プロフィール

株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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