2020.08.13|東京海上ホールディングス(8766)業種:保険業 2021年3月期1Q決算コメント

執筆:西村 麻美

株価
(2020/8/13)
時価総額 自己資本比率 ROE ROIC
4,862円 3.4兆円 13.4% 7.48% N / A
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
13.14倍 19.39倍 1.02倍 4.11% N / A

東京海上ホールディングス株式会社2021年3月期 第1四半期決算短信はこちら


2021年3月期第1四半期 決算分析

■2021年3月期第1四半期決算
経常収益1兆4,138億円(前年比1.4%増⤴
経常利益1,397億円(同6.9%減⤵
四半期純利益99億円(同6.9%減⤵

増収減益の決算だった。

正味収入保険料は国内外の着実な成長と料率改定により前年同期比8.3%増(為替を除く、為替を加味すると0.7%増)の9,117億円と好調だった。

一方生命保険料はコロナ感染防止から対面販売自粛、また解約の増加のために前年同期比3.8%減(為替を除く、為替を加味すると5.1%減)の2,275億円だった。

事業別利益
国内損保事業1,100億円(前年比38.93%増⤴
国内生保事業84億円(同127%増⤴
海外保険事業90億円(同82.7%減⤵

国内損保事業は、保険引受利益は発生保険⾦の減少を主因として前年同期⽐459億円増益の746億円、資産運用等損益は、政策株式に係る配当⾦の減少により前年同期⽐13億円減益の684億円となり、四半期純利益は、前年同期⽐308億円増益の1,100億円となった。

損害率は発生保険⾦の減少を主因として、前年同期⽐8.5pt低下の46.2%、事業費率は、⼿数料率の上昇の⼀⽅、社費率は低下したため、前年同期⽐横ばいの31.4%となり、コンバインド・レシオは、前年同期⽐8.5pt低下(収益率は上昇)の77.5%となった。

国内生保事業は、対面販売自粛のために新契約年換算保険料は前年同期⽐21.5%の減収があったものの、前年同期のシステム開発費の増加がなくなった事、また為替ヘッジコストの減少により四半期純利益は前年同期⽐47億円増益の84億円となった。

海外保険事業のうち損保事業は前年同期比59.9%減となり四半期純利益は211億円となった。

地域別の内訳は北米の事業は自然災害に係る発⽣保険⾦の減少があった⼀⽅で、新型コロナウイルスの影響(▲300億円)や年初から⾒込んでいた資産運用損益の減少(▲39億円)により減益となった。

欧州・中東・アフリカの事業は欧州においては為替換算損益の改善があった⼀⽅で、新型コロナウイルスの影響(▲33億円)により減益となった。中南米の事業はブラジルにおいて損害率が上昇したことから減益となった。アジア・オセアニアの事業はタイの自動⾞保険の収益改善等により増益となった。

海外の生保事業は新型コロナウイルスの影響による経済環境変動のために減益となり、四半期損益は▲93億円となった。買収した米国の富裕層向け保険のPureは期中連結のため対象期間分を算⼊したが、4億円の利益を計上した。


2021年3月期予想

■2021年3月期の会社発表の業績予想
経常利益2,650億円(前年比27.2%減⤵
当期利益1,750億円(同32.6%減⤵

事業別予想は、国内損保は自然災害の減少により増益、国内生保は市場環境の改善により増益、海外保険は新型コロナウイルスの影響により減益と予想している。新型コロナウイルスの影響を計▲1,000億円と見込んでいる。


アナリストによる投資スタンス

減益予想を織り込んで株価バリュエーションは予想PERが19.39倍、PBRが1.02倍と割安になっており、配当利回りは4.11%になっている。抜群の経営実績を誇る会社であり長期的な成長のストーリーは不変であるので魅力的な買い場と言えるだろう。


過去の東京海上ホールディングスの決算ハイライト

・2020年3月期


プロフィール

株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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