2020.11.12|東京エレクトロン(8035)2021年3月期2Q決算コメント

執筆:西村 麻美

株価
(2020/11/02)
時価総額 自己資本比率 ROE ROIC
27,830円 4.3兆円 69.4% 13.01% 12.96%
PER
(実績)
PER
(予想)
PBR 配当利回り EV / EBITDA
23.77倍 20.60倍 4.88倍 2.43% 13.3倍
■2021年3月期第2四半期決算

東京エレクトロンの2021年3月期上半期決算の結果は

売上高6,681億円(前年同期比31.4%増⤴
営業利益1,474億円(同43.9%増⤴
四半期純利益1,120億円(同42.3%増⤴

増収増益だった。エレクトロニクス産業においては、IoT、AI、5G等の情報通信技術の用途の広がりに伴い半導体の需要が高まっており、半導体製造装置市場は拡大基調だった。

セグメント別では、半導体製造装置(SPE)は半導体需要の増加を背景に装置設置の前倒しが進み、売上高は計画を上回った。需給バランスの改善が見られるNANDフラッシュメモリに加え、DRAM、ロジック/ファウンドリ向け半導体に対する設備投資も堅調に推移し、半導体製造装置市場は四半期では過去最高水準まで回復した。

上半期のSPEの売上高は6,354億円 (前年同期比35.2%増)だった。

FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置はテレビ用大型液晶パネル向けの設備投資は継続し、モバイル用中小型有機ELパネル向けの設備投資も回復基調にある。中国市場は、新型コロナウイルスの影響により一時中断していた装置立ち上げの再開など状況が改善し、当第2四半期においては売上高は順調に増加している。

上半期のFPDの売上高は326億円 (前年同期比 14.9%減)だった。

上半期の営業利益率は前年度下半期より1.9pts改善し22.1%となった。セグメント利益率はSPEが26.6%、FPDが8.3%だった。FPDのセグメント利益率の悪化が著しく、前期下半期のセグメント利益率16.1%から7.8ptsも悪化した。

事業環境に関しては2020年10月時点において半導体前工程製造装置(WFE)の設備投資はCY2020は前年比10%を超える成長により過去最高になる見込みとみている。特にロジック/ファウンドリが前年を超える高い水準の設備投資になると見ている。

FPD製造装置TFTアレイ工程向け設備投資はTV向け大型パネル投資は継続。モバイル向け有機EL投資は回復し、CY2020は前年比15%程度の成長を見込んでいる。


2021年3月期予想

第2四半期が終わった時点で通期の業績予想を上方修正した。第1四半期末時点よりも売上高を200億円増、営業利益を60億円増、当期純利益を50億円増と上方修正した。

売上高1兆3,000億円(前年同期比15.3%増⤴
営業収益2,810億円(同18.4%増⤴)
当期利益2,100億円(同13.4%増⤴)

SPEとFPDの売上高の内訳はSPEが1兆2,200億円、FPDが800億円を予定している。

2021年3月期の研究開発費は1,350億円、設備投資額は560億円と過去最高の研究開発費、設備投資額の予定。減価償却費は380億円の予定。

一株当たり配当金は配当性向50%に沿い675円を予定。

自己株式取得に関しては株価動向を見て機動的に実施を検討。


アナリストによる投資スタンス

株価バリュエーションは予想PERが20.60倍、PBRが4.88倍、EV/EBITDAが13.3倍とPERベースではかなり割安である。


プロフィール

株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。


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