2020.09.29|NTTドコモの完全子会社化によるNTTのEPSへのインパクト

NTTショートレポート / Report of NTT

執筆:西村 麻美

NTT(9432)は2020年9月29日、株式公開買い付け(TOB)を通じたNTTドコモ(9437)の完全子会社化を発表。

NTTは一般株主が持つ3割強の株式をTOBで取得。NTTは現在ドコモ株の66.21%を保有しており、残りの約34%を28日のドコモの株価終値2,775円に30%のプレミアムを上乗せした金額で取得すると、買収規模は約4兆円となる。

NTTのEPSへのインパクトについて以下計算してみる。

2020年3月期通期のNTTの連結当期利益は8,553億円であった。NTTドコモの2020年3月期の当期利益は5,915億円であったが、このうちの66.21%の3,916億円がNTTへ貢献していた。

今回のTOBで持ち株比率が100%へ上がる事によりNTTドコモの利益貢献度合いが上がる

2021年3月期通期のNTTドコモの当期利益予想が6,050億円であるが、これがそのまま全てNTTの当期利益に貢献する。

NTTの2021年3月期通期の当期利益予想が8,600億円、EPSが231.40円である。このNTTの当期利益予想はNTTドコモの当期利益の66.21%の4,005億円が貢献との計算である。これが100%貢献となると上乗せ利益は2,045億円である。EPSにすると55.03円分の上乗せになる。ドコモ買収による修正EPSは286.43円になる。

現在の株価2,230円(2020/9/29)での修正EPSを使った予想PERは7.78倍となり、現在の修正前EPSを使った予想PERの9.60倍より更に割安になる。


マーケットアナリスト西村麻実 / Market analyst Mami Nishimura
株式会社クリプタクト
マーケットアナリスト 西村 麻美

新卒でメリルリンチ証券東京支店入社後コーネル大学経営大学院にMBA留学。
卒業後東京に戻りHSBCアセットマネージメントにて日本株アナリスト、年金運用、アライアンスバーンスタイン東京支店にてプロダクト・マネージャーとして勤務後フリーランスのコンサルタントを経て現職。

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