2020.03.04|仮想通貨の損益計算/確定申告:確定申告による所得税の納付と還付

確定申告:確定申告による所得税の納付と還付 / Final Tax Return-Income tax

仮想通貨取引で確定申告を行うと、通常税金の納付か還付が生じます。それぞれの場合の具体的な手続きを説明します。

通常申告所得税の法定納期限は3月15日ですが、2019年分の申告は新型コロナウイルスの影響で確定申告の期間が1ヶ月延長し、2020年4月16日までになりました。
詳細は国税庁HPにアップされているお知らせ「申告所得税、贈与税及び個人事業者の消費税の申告・納付期限の延長について」もご確認ください。



確定申告書の用紙

Cryptactを使って仮想通貨の損益計算を終わらせたら、次は確定申告書の作成です。
国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用した申告書作成プロセスについては、こちらのジャーナル記事で紹介していますのでご参照下さい。

仮想通貨取引による確定申告に使用するのは、申告書Aと申告書Bのいずれかです。

国税庁ホームページの確定申告書等作成コーナーでは、作成プロセスの最初に、A.「給与・年金の方」、B.「左記以外の所得のある方」を選ぶ必要があるので、指示に従えば、用紙が自動選択されます。

確定申告書A、B以外に「仮想通貨の計算書」というExcelベースで仮想通貨の損益計算ができる書類も用意されていますが、申告書提出時の必要書類とはされていません。

とは言え、計算の根拠があるに越したことはないので、確定申告書の提出時にクリプタクトの損益計算結果を付けるのも1つの方法です。


申告所得税額の確認

申告所得税の納付か還付が発生する場合、金額は確定申告書上に表示されます。

確定申告書Aを例に説明すると、仮想通貨取引に係る所得は②の雑所得に計上されます。

雑所得が仮想通貨取引のみであれば、所得額は仮想通貨取引の利益―必要経費です。
他にも雑所得がある場合、合計所得額が表示されます。
そして申告所得税額が表示されるのは、㊴、㊵の欄です。 ㊴に数字が入っていれば、納税が必要、㊵であれば、税金の還付を受けられます。

但し、仮想通貨取引には基本的に税金の源泉徴収や損失の繰り越し制度がないので、還付を受けられるのは、給与所得等で源泉徴収された所得税を、仮想通貨取引を含む雑所得がマイナスになった時に還付申請する時くらいではないかと思います(仮想通貨取引が事業所得で青色申告を行っている場合を除く)。



納税手続き

納税する方法は直接納付と口座振替の二種類の方法があります。


直接納付の場合

通常税金を納付する場合、自宅に郵送される「納付書」を使って銀行やコンビニで税金を支払います。例えば、自動車税や住宅の固定資産税などです。

一方、確定申告による納税では、税務署から「納付書」が郵送されることはなく、自分で「納付書」を作成した上で、納税手続を行う必要があります。

これまで「納付書」の用紙は、税務署や銀行等の金融機関に出向いて入手するか、税務署に郵送を依頼して入手した「納付書」に必要事項を記入して、金融機関や税務署で納税していました。

申告所得税の納付書の記載例
(出所:国税庁ホームページhttps://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/24200042/noufu_houhou.htm

「納付書」の入手や必要事項の記入など、納税者にとってやや煩雑な面がありましたが、昨年からは国税庁の確定申告作成コーナーでQRコードを発行し、コンビニで納税する方法も可能になっています。

QRコードを利用したコンビニ納付について
(出所:国税庁ホームページhttp://www.nta.go.jp/taxes/nozei/nofu/conveni_qr_nofu/index.htm


いずれの方法でも、申告所得税の法定納期限は確定申告の最終日で、通年は3月15日となります。
なお、2019年分に限っては2020年3月16日までとなります。

口座振替の場合

現金納付以外に口座振替を利用して預金口座から支払う方法もあります。

便利な方法ではありますが、利用のためには、確定申告書作成コーナーでの明細入力に加えて、金融機関に口座振替依頼書を提出し、届出印の確認等を受ける必要があります。

引き落とし日までに手続が完了していない、預金残高が不足している等で納税ができなかった場合、延滞税の対象になるため注意が必要です。

口座振替の場合、引落日は2020年4月21日で、法定納期限より1ヶ月ほど後ろです。 なお、納付期限延長に伴い、引落日も変更になっている可能性がございます。ご自身でご確認をお願いします。

(ご参考:国税庁HP 主な国税の納期限及び振替日

口座振替は毎年確定申告を行うなら便利ですが、1回だけなら手間かもしれません。


還付手続き

還付申告の場合、預金口座への振込により受け取る方法と、ゆうちょ銀行又は郵便局の窓口で受け取る方法があります。

還付時期は明示されておらず、申告後1か月から1か月半とされています。

還付金を預金口座で受け取る場合、納税と違い振込を受けるだけなので、確定申告作成コーナーで口座情報を入力するだけで手続は完了します。



窓口で受け取る場合は、確定申告書上で場所を特定した上で、後日郵送される「国庫金送金通知書」を持参して窓口で受け取ります。

確定申告による税金の納付、還付手続きは以上です。

注意すべきは、納税、還付した事は必ずしも申告内容が正しい事を意味するものではない事です。

後日、税務署から照会や税務調査を受ける事もあり得るので、申告に使った資料などは必ず保管しておきましょう。


■監修

本記事は税理士法人GLADZの野口代表社員の監修を受けています。

税理士法人GLADZの野口代表社員

暗号資産(仮想通貨)投資を行う上で、ハードルとなる税務周りの問題の解決をパートナーのコインタックス株式会社と行っている。
確定申告サポートから、税務調査や暗号資産の相続に至るまで幅広いサービスを提供。


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